第28話 ん?

 さて、大人数になってしまった私達の席に執事のクレオと、マルス、アイザック、グレンが他の使用人と一緒にテーブルと、椅子を運んできました。ナイス!グレンさん!グッジョブです。


 家族で別れて食事が始まりますが……だれか忘れてないかしら?

 まぁ、それは今は良いかしらね?

 それにしても……私の隣は、何故にマクレインとジョシュアなの?  

 両サイド子供に挟まれて居ります。

 お守りが、非常に大変なのでやめて下さい。         

 お願い、どちらか一人を引き取って下さいませんかね?

 確か……私は、子供に懐かれる事はしていない筈ですが………?

 それと……何故、膝にカイとリズとルトがいるのかな?

 ですけれど……ルクスだけがいません。

 周りを見ると……お父様ルクスの世話をしてるのね?中々見ない光景ですかね……?

 でも安心です。ルクスいい子にしててね?


「シア!」

「何ですかぁ………?」

「お、お前はまた、そんなダラけた返事をして、子供が真似するだろ?」


 お兄様、貴方……そんな教育パパみたいな事を言って……また誤解されますわよ?


「では、はい!何ですかお兄様?」


 これで良いかしらね?


「………つ!お前は……。ハァ~まったく!」

「それで何ですの?ルト渡せ!ですかね?」

「お、おう、良く分かったな……」


 わからいでかい!

 貴方の事なんか見え見えですわよ?


(ルト?)

《………なに?》

(あら?不機嫌ね?どうしたの?)

《だって!またアレクのところに行くんでしょ?ボク!》

(おお、凄いわねぇ?ルトって天才!)

《ふ、ふん!いいよ行くから!》


「お兄様?ルトが其方に行きますわ?お世話お願いしますね?」

「分かったよ?おいでルト」


 ルトが……アレクお兄様の側に行ってくれて一安心です。

 さて……私も、テーブルに乗る料理を頂こうかしら?

 なにから……食べましょうかしら?

 まずはサラダからよね?

 サラダとピザを、お皿に取って食べ始めます。

 うん!美味しい……だけど……辛みが欲しいわよねぇ……?

 タバスコは作るのは無理だと思うから、簡単にできるオリーブ油の唐辛子漬が出来るかな?

 温室にオリーブの木を増やそうかしら………。


 あ、刻んだ唐辛子とレモンを混ぜて……少しづつ掛けて食べたら美味しいのかしら?

 無理かな……?

 …お酢が欲しいです。

 なら!料理長のところに行って……。

 思い立って立ち上がると、サロンの方から見慣れたシルエットが……。

 あ、忘れてたのを思い出したわ。オホホホ!  

 ………誘ってなかったわ?

 私が誘うと、アレクお兄様が機嫌が悪くなるので無理なのよ?

 そして私の側までやって来て、その人は嫌味を遠回しに言ってくる。


「やぁ?ごきげんよう?パトリシア嬢。なにやら庭が賑やかだったので。声が気になって来てしまったが……屋敷の皆さんは楽しそうだね?」


 ニッコリと、不気味に笑わないで下さいませんかね?怖いから!


 うう~ん殿下、怒ですか?顳顬に血管が浮いてますわよ?

 切れちゃうわよ?血管が………。

 誘わないのは悪かったけど……怒らなくても良いのでは?貴方はお客様なの?それとも……?


 働かざる者食うべからずって言葉知ってるかしらね?


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