第26話 だ、だれ……

 さて、ピザパーティーの準備が着々と進んでおります。

 私はこの場所に突進した、マクレインを捕まえながら料理長に、竈がちゃんと使えるか確認する為に話しかけます。


「料理長、竈はちゃんと使えるかしら?」

「お嬢様、大丈夫ですぜ?」

「なら、良かったわ!」


 料理長がピザ生地を捏ねて広げると、その上にトマトソースを塗り具をトッピングしていく。


「あ!私オリーブ乗せてくださいね?あ、後は……」

「お嬢様……後は私がやりますから……。ハハハ」

「お姉様!食いしん坊ですね?フフフ。でも僕も、お肉乗せて下さい!」

「ハハハ、分かりましたよ?出来上がりましたらテーブルにお持ちしますよ?お席はあちらですかね?」


 ここからシートが敷いてある方角をさして聞いてくる。


「ええ、そうなの。宜しくね?多分彼処に大勢で座ると思うわよ?」

「………分かりました。弟子達にも言っておきますよ」

「なら宜しくね?マクレイン君、あっちに戻ろうか?」

「分かりました」


 元の場所に戻りながら、メイドとすれ違ったので自分達の場所にテーブルと、椅子を用意して貰うように伝える。

 偶にはいいわよね?用事を頼んでも…。


 そして、シートに戻って暫くするとグレンと他の使用人達が、テーブルと椅子を持って数人で現れる。


「お待たせいたしました。お嬢様」

「あら?グレン達だったの?」

「ええ、先程メイドから聞きましてね?」

「そうなの?」

「ええ、メイドが驚いてましたよ?突然ご用事を申しつかったと言ってね?私も驚きました」


 そんなに驚くことかしら?


「そうですの?普通に用を頼んだだけよ?」

「その普通が、余りありませんので驚くのですよ?さて、テーブルセッティングしてしまいますから、少しお待ちください」


 なら、ここでまちましょうか?シートをずらして座っているといきなり後ろから抱きつかれる。ゆ、油断してたわ…。


「ねえねえ、おねえさま?」

「ヒッ!だ、だれですか……」


 ビックリしたわ~。でも、聞き覚えのある声ですわね?

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