第24話 ペットじゃないのよ?

 マクレイン君と中庭でシートに座って、束の間のまったり中です。

 ニコニコしながらマクレイン君が色々質問してきます。

 お、お願いです…、そろそろ誰か来てください!!

 子供の質問は………正直疲れます……。

 どうして?何故?が多くて……それでなくても私は不思議体質です。

 その説明が難しい。(汗)


「お姉様、どうして動物が4匹もいるのです?」


 マクレイン君は、リズをよっぽど気に入ったのか抱いたままで聞いてきます……。


「ええっと……ルクスのお友だちなのよ?」

「え!犬なのに?猫とリスにウサギさんとお友達なのですか?」


 ウサギ?あぁルトの事かな?でもなぜ兎なのかしら?


「ええ、そうよ?なにか可笑しいかしら?」

「え!だって犬って猫とは仲が悪いです」


 知らないのお姉様と、言って来る……。

 知ってるわよそれくらい?!

 ですが言いません、惚けるのが一番です。


「そうね、変よね?だけどマクレイン君?」

「なんですか、お姉様?」

「最初から仲良しでも、良いんじゃないかな?」

「ええ~!でも変ですよ?だからボクが、リズを、貰ってあげます」

 お、おっと、そう来ましたか……。

 でも、なんで欲しいのかしらね?


「ん~そうね?変よね?変だけど…リズは私の家族だから、あげることは出来ないわよ?」

「ええ~、お願いします。リズが欲しいのです」

「ルクスがね?リズを、妹だよと言って見つけて来たのよ?だから仲良しなのよ」

「ええ!凄いですね?ルクスって、とぉ-------っても頭が良いんですね?なら、ルクスと一緒に下さい」


 こ、子供って凄いわね……。


「そ、そうね?頭が良いわね?だけど、あげる事は出来ないわよ?時々こうして、遊ぶのはいいけれどね?」

「ええ~どうしても駄目ですか?」


 そう言うとまた、ギューっとリズを抱きしめる。

 ………困った……。

 リズはもう、私の眷属だから譲る事は出来ないのよ……。


《主人?リズ嫌がってるよ?痛いって!》

(あ!そうなの?ごめんねリズ……)


「マクレイン君?リズが痛いのですって。もう少し優しく抱いてあげて?」


「え!ご、ごめんなさい。リズごめんね」

「にゃ~ん」

《痛かったって》

(そ、そうね?ごめんね……。マクレインがリズを大好きなのですって)

《聞いてたから知ってるよ?でも僕の妹だからね!あげないよ》

(分かってるわよ、大丈夫よ?)

《本当に?》

(本当よ?ルクス。リズは私の大切な家族ですもの)

《良かった……ありがとう。ご主人様》


 それだけ言うと、ルクスがリズの側に行ってリズの顔を舐めてます。ルクス……それはやめようか?

 あぁ、リズの顔がべたべたです。


「お姉様?ルクスがリズの顔を舐めて……」

「ほ、ほらマクレイン君、これでリズのお顔拭いてあげて」

「はい。ほらリズ」


 リズをシートに降ろして、顔をハンカチで拭いてます。

 まぁ、マクレインにリズは暫くレンタルかしらね。

 困ったわね、何処かに代わりが居ないかしら?そちらで気を引ければ……あぁ駄目よね?

 代わりなんて……。

 すると今度はルトと、ルクスがそれぞれ違う不満を私に言ってくる。


《ずるい!ボクは?主!ボク達もいるの!》

(ご、ごめんね?ルト達もカイモ忘れてないわよ。でもね、マクレインがリズを欲しいと言うから……)

《それは駄目だからね?》

(分かってるわよ?ルクス心配しないで。ほらおいで)


 ルトとルクスにカイトを三匹一緒に抱きあげる。

 中々……忙しいわね?

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