第23話 まったり……。

 一方パトリシアは、マクレインを連れて中庭に到着した。

 そして、竈の準備を早速始める……。

 だが、その前に影に入って退屈してる筈のルクス達を影から出して、マクレインの相手を頼むことにする。

 が…それをルクスに頼む前に、マクレインがルクスを見付けて、はしゃぎ出し抱き付いてる。

 ルクスご免なさい、頑張って暫く遊んでてね?

 さて、後は竈の場所よね?


「何処に竈を作ろかしら?あまりピザ竈と作業台を、離さない方が良いのよね?大き目の竈を作ってくれと、リクエストがあったから………」


 場所は、この辺かしら?


「ならここに、流し台と作業台作って。竈はその隣ね。さぁ作るわよ!魔法発動竈と流し台の作成。……ええっとクリエイト!」


 そんな適当な魔法を想像して、土に手を当てると。

 なんてことかしら、土が盛り上がって流し台と作業台に竈が出来てくる。


「う~ん……いつ見ても謎な、魔法ですわぁ……」


 なんて考えて、油断してたら後ろから腰辺りを抱きつかれた。

 まるで、後ろからタックルされたみたいな衝撃が…。痛い!そしてビックリしたわぁ…。


「お、おっと。あら!マクレイン君……。どうしたの、ビックリしたわ。なにかご用意ですか?」

 腰めがけての突進は止めてね?ギックリ来ると危ないわ!

 この若さでギックリは、不味いのよ?

 ヒールのお世話に成るのは嫌よ?


「お姉様!凄い!」

「えっ?あぁ、凄いかしら?」

「はい、それは魔法を使ったのですか?」


 出来たばかりの、竈を指さして訪ねてくる。


「そうよ?」

「これは、何をするのですか?」


 更に、竈指さして何をするのか聞いてくる。

 うん……地味に面倒です。


「ここは料理人さん達が、お料理する場所よ?マクレイン君ピザ食べたいのでしょ?」

「そうです。ここで作るのですか?」

「そうよ?さぁ準備出来たから、後は料理人さんに任せましょうか?私達は彼方の椅子に座って、お茶を飲みましょう」

「はい!お姉様?リズとカイとルトとルクスと一緒でも良いですか?」

「良いわよ?なら彼方でシートを敷いて座ってお茶を飲みましょう」


 すると、マクレインがニコニコと笑って。


「はい!」


 と、返事をするとパトリシアが指をさした場所に向かい、走り出して行ってしまった。


「お姉様!ここですかぁ~!早く座りましょう」


 と、手招きされる……元気だわ……。

 若いっていいわね?追い付かないわ。


「ちょっと待っててね?いま行くわ」


 小走りでマクレインが手招きする場所に向かう。


「はぁ……お待たせ、マクレイン君。なら、ここにシートを出して座りましょうか?」

「はい!」


 マクレインが、ワクワク!ワクワク!と言ってるのが聞こえるわぁ………。

 まあ、放っておきましょう。

 シートを出して敷いて、靴を脱いで座る。

 あ!小さなテーブル欲しいわね?有ったかしら……有るわね……?

 なら、テーブル出して……お茶じゃなくてジュースを出しますか?

 グラスにカランと、氷を出してはいどうぞ。

 飲め!フフフ。


「はい!マクレイン君。どうぞ?」

「………お姉様?これはなんてすか?」

「ジュースよ、飲んでみて?」

「うん……ゴク、ゴク………っ…美味しい!甘くて冷たい!」

「フフフ。でしょ?」


《ご主人!僕も喉乾いた!》

(そ、そうだっわねごめんね?お水でいい?)

《うん!》

(カイ!とリズ、ルトは?)

《えっと……水でいいよ》

(ならはい!どうぞ?)


 お皿に水を出して、ルト達の目の前に皿をおくと飲んでくれてるわね。


 これで、なんとか一息付けるかしら?

 私もマクレインと、同じジュースを飲んでシートに座ってまったりです。


 でも……そろそろ誰が来そうよねぇ~。



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