第20話 昔話……本人も忘れてる、パトリシアの過去?

「あれは、パトリシアが3才の年に馬車が揺れるのは何故かと?言い出したのだ。そして、馬車が揺れるなら………車軸と言う物にスプリングなる物を付ければ?と言い出した。最初何を言って居るのかさっぱりでな?そして、ドワーフはこの領地に居るかと聞いてきた」

「は!ドワーフですか?あ!それでこの領地には、ドワーフやらの多民族が多いのですか。私が領地を離れる時は、余り居ませんでしたよね?」

「ハハハ、話が早くて助かるよ。そうドワーフがいるなら車軸に、スプリングをと。謎な事を言い出したのでな?暫く放って置いたら、屋敷から抜け出そうとしたのを、家族全員で……私抜きの家族だが、が止めたそうだよ」


 私が王都に戻っている、最中に起こった出来事だからな…………。


「は?なら。馬車の揺れが少ないのは、パトリシアが考案したからですか?話には聞いて居りましたが本当だったのですか?」


 僅か三才でですか?それはまた、なんという才能なのだろうか?嘘では無かったのだな?半分は疑っていたが……。父達を攻めた時は、強く言ったが……、訊いた話が真実だったとは……。

 それは何とも優秀な娘だな?


 パトリシアからしてみれば……前世の記憶が有るので試したい。のと、単にお尻が痛かったからであるが……この世界の大人は【凄い事】なのである。


「そうだ。その時に父上達も居たのらしい。どうやら私達や自分達も。ましてや他の大人や、子供すら考え付かない事を、言い出すパトリシアを恐れたのではないか?と私は思ってるよ。それと差別的がな……」


「他の種族は恐ろしいと、言うのは母上の口癖だったので良く覚えてますし。……今も変わらないですからねぇ~?それにしても……。領地がパトリシアのお蔭で潤沢なのに、パトリシアは実の孫なのに……。そう言えば、ヴァンスやアレクは可愛がって居りましたよね?」

「ああ、何故かパトリシアだけは、産まれた時からあまり歓迎はされていなかったよ?私にも何故だかわからない」

「はぁ~?そうでしたか……」

「そして私達があの屋敷を出る直前に、父上がパトリシアを連れ出して、迷子にしてしまってな……。数日この城を作る前の森だったここに、さ迷い歩かせるという事を……な?」


 ここをと言って、足元を指をさした。


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