第11話 身元確認
「改めて身元の確認?」
「そうですよ?クレオ以下執事達に声掛けて……」
「あの……お父様?」
「なんだ?パトリシア」
「雇い入れた人達を、集めなくても良いですわよ?」
「はっ?」
「シア、何をするんだ?」
「えっ!新人さん達を、私が見て回れば良いだけですわ。一番人を多く入れた場所から、順に回りますからリスト貸して下さい」
もう、どうせ私に頼んで来るんだから私から言い出しても良いわよね?
「リストね……パトリシア?なにをするんだい」
「まさか、シア!お前一人で?」
「ええ、その方が手取り早く終わりますもの?フフフ」
一人でお散歩がてら回れば、怪しまれないですしね?なんなら、ルクスと見て回って歩いても良いわねぇ~?
「お前………」
「なんですの?お兄様………あ!なんならクレマンドで………」
「やめろ!私と廻れよ!」
「あら?何故ですの?私は、クレマンド殿下と話しなから廻って歩き……」
「だからな……それは、やめてくれ!私の気を乱すな!」
「プッ!ククク……アレクお前、焼きもち焼くにも度が過ぎる。行き過ぎると、お嫁さん来てくれないなぁ~。それは困るねぇ~」
はぁ~やっぱり、焼きもちでしたか…。
シスコン爆発させてますわね……?
て……お嫁さん?
あら!誰か候補が居ますの?それは驚きです。
「そ、叔父上!私に決まった相手など…!」
「そうかい?だったら、アレクは兄上と留守番だね?」
「はぁ?叔父上、そんな勝手に!」
「あ~煩いね?パトリシア私と廻って歩こうか?私は未だ、この城の中や人を覚えてないからねぇ~。あ!なんならアランも一緒に連れて廻ろうか?あの子達も未だ、この城に慣れてなくてね?ゆくゆくは騎士団に所属させたいしね?」
「わ、分かりましたわ。お父様、それでよろしくて?」
「あぁ、良いぞ、もう好きにしてくれ……疲れた………」
「あら?お父様、お加減が悪いのかしら大丈夫ですか。でしたらこれをお飲みになると、良いですわよ?元気になりますわ!」
コトンと回復薬をお父様の目の前に出す。
「こ、これか……お前の薬は良く効くからなぁ貰うよ」
ウム………そう言う意味で、疲れた訳ではないのだがなぁ~と、内心思うが………これ以上話がややこしくなると長くなるので素直に貰っておく父である。
「さて、パトリシア?先ず何処から行くのかね?」
そうですわねぇ~。
それなら…………先ずは………。
ここからかしら?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます