第4話 また、問題なの? 元凶は………

ベンと二人で畑に向かうが………なにこれ?


「ベン貴方が居て、これ………なの?」


 畑を見ると作物が保々全滅に近い。

 嫌ぁ~、これは全滅ですわよ?

 こんな惨状を観ると、脱力感で膝から下の力が抜けて崩れ落ちそうになるがなんとか耐える。

 そして、怒りで冷気が駄々漏れになる。


「ひっ!パトリシアお嬢様!さ、寒いです。冷気が漏れてますから!抑えてください。大事な畑をこんなにしてしまい、申し訳ございません」

「ベン?問題児をここに連れて来なさい!」

「はっ? な、何を?」

「良いから!すぐにここに連れて……来なさい!」


 私が折角魔力を使って整地して耕して、種も植えて!後は育つのを楽しみに………は!

 ハーブ園は?ハーブ!確かあそこに、植えたわよね?


 バタバタと走って、最近追加したハーブ園に向かうが………。


「あぁ、カラカラ………ですか。………お母様になんて言ったら良いのかしら?」


 畑を見ながら、もう一度やり直さないとと考えるとベンが元凶を数人連れて戻ってきた。


「お、お嬢様……。お待たせしました……こいつらがこの畑を……」

「ベン有り難う。申し訳ないけれど……お父様とお兄様達と、グレンをここまで呼んできてくれるかしら?」


 ストッパーを呼ばないと、爆発しそうだわ!

 こんなに、腹立たしい事はないわね?フフフ。


「は、はい!お待ちください(こ、怖ぇぇ!)」


 ベンはバタバタと走って、城まで戻っていく。

 ベンの後ろ姿を見送ってから、目の前の使用人を睨み付ける。


「さて………貴方達がこの畑を?こんな風にしたのかしら?」

「……あんたは?」

「は?」

「あんたは誰よ?」

「貴方達を、この家に雇った時にお会いしてるわよ?頭も悪いのね?」

「は?んだと!このアマが!」


 凄んだって怖くないわよ!バカなのかしら?


「私はこの家の娘よ?この畑は私が造ったのよ?なぜ畑のがこの、有り様なのかしらね?それも一番大切なハーブ園のハーブまで、枯らして……何を偉そうにしてるのかしら?使用人ですわよね貴方達は?」

「そ、そうだ!俺は農家の倅で畑のやり方が間違ってたから、やり直してるんだよ!悪りいかよ!」

「悪いわね?それにお金を貰って、雇われてるのよね貴方は?何故そんなに偉そうなのかしら?」


 なんだが………偉そうね?動じないと言うか……。

 話が通じないバカなのは、分かるけれど……?

 あぁ、誰かの差し金かしらね雇われてるの?

 先程の冒険者崩れと良い農家の倅?


 よし!鑑定またよね?


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る