第3話 また、問題なの。 元凶は……?

「ベン……大変だったわね?」

「いえ……それ程でもないですよ?新入りは未だ、大勢雇って貰ってますから。偶々、あいつらの素行が悪いってだけで……」


 なんだか、歯切れが悪いわね?未だなにかあるのかしら?


「ねえベン?未だ貴方に文句を言ってくる、使用人はいるのかしら?」

「………」


 ん~黙ったままだとわからないわよ!じれったいわねぇ~。


「教えてくれないと、困るのよ……?家もね、慈善事業ではないのよ?只で、給金を払う訳には行かないのよ。私達は民の税金で暮らしてるのよ?」

「お、お嬢様……立派に成られて……」


 な、何だか感動してるけれど……ベンが感心するって、おかしくないかしらね?話がずれてるわよ!


「そんな事で、感心しないでくれないかしら?仕方ないわね?先に、駄目に成ってしまった、苗を植え替えるわよ?ベンは見ててね?」


 温室の土を触って枯れた苺の苗を元に戻す魔法を掛ける。「再生リジェ」

 すると枯れていた苺の苗が生い茂って行き花が咲いていく。


「ふぅ~!これで実が生るわね?あ!試しにだけれど……蜂が居るなら、ここに離してみたらどうかしら?蜂蜜が取れるわよ?」


 それには、巣箱も居るわね?教えないと駄目なのかしら?


「………お嬢様…」

「ベン、水やりには気をつけてね?後は蜂を放つなら、刺されないようにね?他の使用人も入れるなら言い聞かせてね?後は苺の実が生ったらお菓子を作りましょうね」ニコリと笑い掛けた。


「は、はい。そ、それでしたらどうか……他の、他の畑も見てください!(ええぃ!黙ってても仕方ない!)」


 あ、やっぱりでしたか…………。


「………何かしらベン、新人の皆さんと上手く行ってないの?」

「はい……実は農家の出だからといって、出鱈目に世話をする者が居りまして…………」

「はっ! ベンはそんな人に、好き勝手やらせてるの?腐葉土は、確保できてますか?」

「それが……言っても聞かなくて、困って居りました。腐葉土はなんとか………確保は出来てます」

「それ、誰かに相談したの?」

「いえ……」

「全く、早く相談してくれないと?生産が、遅れるのは困るわよ………」


 備蓄は余り無い筈よね?後で誰かに………クレオに確認かしら?


 あぁ、不味いわね……のほほんとし過ぎたかしら?


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