第35話 グレンからの苦情

 昼食を済ませて殿下とは一旦別れ、自室に戻ってルクス達4匹とまったり中ですが………。何故かメイドのエルサではなく、グレンが私の目の前に居ます。


「ぐ、グレン?何かしら?」

「どうぞ?食後のお口直しでございます」


 グレンが私の前にティ-カップを置く。


「あ、ありがとう?グレン?」


 一体なに?なんですか?


「あら、美味しいお茶ね?」


 一口飲んで美味しいお茶に満足♡?

 じゃなくて………ですね?


「それで?グレン。ご用は、何かしらね?」


 テーブルに、ティーカップを置いて訪ねる。


「いえ、たいした事ではないのですが……お嬢様は、クレマンド王子とは?どうするのですか?」

「は?」


 なに?今聞くのそれを?まぁ、相談するって言うのもアリなのかしら?


「ですから……」

「迷ってる」

「はい?」

「だから迷ってるのよ!どうすれば良いのか……分からないわ。グレンだって知ってるでしょう?逆にグレンはどうしますの?」

「は?どうとは?」

「私が殿下と………その……一緒に……なったら?それでもグレンは、私に使えてくれるのかしら?」

「それは、私がお嬢様からクビと、言われるまでは……お使いしたいですが……」


 何だか歯切れが悪いわね?

 もしや、殿下が連れてきた執事と合わないのかしら?


「グレン?」

「なんです?」

「マルセルさん?でしたっけ……あの方とは性格があわない?」

「ええ、まったく!あの方は……ここが旦那様の城だと、認識していないようで………!!」


 あら?それ………はまた…………。

 ここにも問題があったのね……ぇ。


「分かりましたわ、後でクレマンド殿下に御相談しますわ。それで?具体的に、なにされたの?」

「え!あぁ、まぁ主にメイドが困っております」

「メイドね!新しく入れたメイド達が?」

「いえ、元々使えているメイド達ですね。勝手に使われて、我が儘を仰るそうですよ?」

「クレマンド殿下の為に!じゃないのかしら?」

「それは………分かりかねますが。私も余りあの方とは……」

「そう……困ったわね?言っても聞かないなら出ていって貰うわ。ここは、お父様の領地ですものね」


「宜しく、お願い致します」


 珍しくグレンが頭を下げる。


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