第34話 今度こそ……テイム。

 ま、まぁそれは置いておいて………。


「えっと……気に入ったのかな、ちびちゃん?」


 子猫の頭を撫でると「にゃ~ん」と返事をする。

 そう、気に入ったの?ヨシヨシと子猫の首を撫でて殿下に話しかける。


「殿下?どうやら子猫が、名前を気に入ったそうですわよ?」

「そ、そうか?なら、パトリシア?この子はリズと?」

「ええ、そうしましょうか?後はルト?リス君は気に入らないかしらね?」

《ううん?カイが良いって言ってるぅ~》

「そう?なら、リスは「カイ」、子猫は「リズ」よ?」


「テイム」


 と、言うと名前を付けた二匹の身体が光り、その光が消えた。


「ふぅ~どうやら、テイム出来ましたわね?カイ?おいで?」


名を呼ばれたリスのカイは、私の側に来ると挨拶なのか?頭を寄せて来た。


「リズ?おいで?」


 呼ばれた子猫のリズも、そばに来ると身体を摺り寄せて来た。


「はい、君たちこれから宜しくね?ちゃんとお兄ちゃんの言うことをきくのよ?」


「にゃぁ~」と、猫のリズが返事をする。


 カイはルトの側に行ってまた、ナッツを食べ始めた。


「ルト?カイは、分かったのかしら?」

《分かったって、いってるよ?》

「そう、ならいいわ?ルトも食べててね?」

《主ありがとう》


 ルトは私にお礼を言うと、また二匹でナッツを食べ始めた。


「パトリシア………君は本当にテイム出来るんだね?」

「あら!お疑いでしたのね?」

「い、嫌そうではないのだが……目の前でテイムを見たのは、何分初めてだからね?」


 それは、そうよね?王子様ですものね……。


「驚いて、らっしゃる……と?」

「あぁ、そうだね?驚いてるよ?」

「フフフ、こんな私はお嫌でしょう?あの、お爺さん見たいにね。クレマンド殿下?」

「は、馬鹿に………」


「失礼致します。昼食をお持ちしました。パトリシアお嬢様?おや?如何しましたか?何やら騒がしい様ですが?」


 …の続きの言葉を、聞けなかったけれど?

 グレン貴方、タイミングが悪いの?それもと良いのかしら?


「な、何でも無いわ?グレン。ありがとう、あら!美味しそう。ほら殿下、美味しそうですわよ?」

「あ、あぁそうだね……」

「ルクス、リズ!ご飯よ?ルト達は、まだ食べれるかしら?」


《わ~い食べる!ありがとうご主人!》

《にゃ~♡》

《主!まだ食べる!何があるの?》

《リンゴとももが有るわ》

《もも食べる。カイはリンゴだって!》

《チュチュチュ》


 カイが、何か言ってるけれど……分からなのよね。

 ルト君!カイの通訳宜しくね?


「分かったわ、はい?どうぞ!」


 ルクスにはお肉を、リズにはミルクをルトには桃とカイにはリンゴを、それぞれに取り分けて渡す。


チュ》


 従魔達に食事を、振り分けて自分も食事を始める。

 本日の昼食はオムライスにコンソメスープとサラダです。


 ………それでは、頂きます。

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