第26話 お話し合いは
「あ、あの……殿下?」
「なんだい?」
「自国での婚約様は?どうされるのです?」
「は?婚約者?」
「ええ、一国の王子様となれば………婚約者の一人や二人は、いらっしゃるのでは?それに、貴族様達からの圧力で、婚約者候補の方々もいらっしゃるのでは?」
「君は………良く知ってるのだね?何故そんなことまで、知ってるのだい?」
「い、いえ………貴族なら何方でも、知ってますわよ?なぜと聞かれても………」
「…………まぁ、そうか?」
「ええ……」
「それで………ええっと、あぁ、私の婚約者云々だったか?」
「ええ、そうですわ」
「婚約者………ね。そんなものは皆無だね!聞く所に寄ると、そんな申込みはあったみたいだがね?私が知ってる限りは全て断ったし、その他は私の有能な執事(今回連れてきた)マルセルが潰したよ?」
つ、潰したの?今、潰したって……。
マルセルさん………グレンと、どちらが強いのかしら………?
しかも、そんな事を隠すしもせずにペラペラと……良いのかしら?
「そ、そうですの?」
「あぁ、だから心配しなくて良いよ?そんなものは居ないし。あの国で結婚?考えただけでも寒気がする」
「それは………私には、わからない世界なので……」
「私の国は一夫多妻が許される国だからね。父上にも、私の母上以外にも何人か居るのだよ……」
「そうですか……それが嫌だから私と?」
「まさか!そんな失礼な事は思ってませんよ?パトリシア、純粋に私は君が良いだけだ………」
「そ………」
ああ、恥ずかしいわ!顔が赤くなるのが分かる……どっ直球でそんなこと言われても……。
う~んどうしましょうか?
私の事を話しても良いですが………多分引くと思うのよねぇ~。
「えぇと………殿下?私が待って欲しい理由ですが………」
覚悟を決めて、私の話をしょうとしたら突然ルクスが足元に飛び込んで来る。
《ご主人~!見てみてぇ~これ!》
と、いってまた、何か生き物らしいものを咥えて来る。
君達よ、どうして邪魔をするのかね?
(ルクスそれなに?見せて頂戴)
《うん!僕の妹!》
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