第12話 パトリシア、切れる?
「お父様?」
「なんだ?パトリシア……」
「この領地の、地図御座いますか?」
「ああ、ここに有るぞ?地図など如何するのだ?」
「見せて下さいませ?」
「はぁ~ほら、広げてあるから好きに見ると良い」
「有り難う御座います。では、失礼して拝見しますね?」
広げてある地図を覗き、自分のマップと照らし合わせる。じぃっ~と地図を見つめて考える。
(ふむ………成る程……、ここの土地が良さそうね?人は………いないわ?川は……ちゃんとあるわね。魔物は………小物ですわね?これなら、なんとかなりそうね?じゃあ決めた。ウフ♡ここもらぁ~い!)
パトリシアが、地図を見つめて考え事をしているとその様子がおかしい事に、いち早く気がついたアレクお兄様が私に声を掛けてくる。
ちっ!目敏いわね!
「おい!シア!お前なに考えてる?」
「ん~お兄様?ちょっと、お待ちになってらして……………?」
家族全員が、私を見つめる。やめて下さいませ? 照れますわよ?なんちゃって!オホホ!
「分かりましたわ………!」
と言って、地図を見ていた顔を上げる。
「パトリシア。何が、分かった……のだい?」
「ヴァンスお兄様?ちょっとお待ちに?お父様!私このお屋敷には、一秒も居たくはないので、ここの土地を私に下さいませ?」
一旦、ヴァンスお兄様の質問を止め。お父様を優先します。そして、もう一度地図をみて欲しい土地に赤ペンで円で囲みます。
「「「「「は?」今なんと言った?」」」シア!お前また!」
「あ~あ~!煩い!ですわよ。私を受け入れてくれないなら、仕方ないでしょ?」
「お前を、受け入れてないなんて誰が言った!」
じいちゃん、煩い!あんただろ!そう言ったのはさ。私は(怒)ですのよ?滅多に怒りませんが、今回は譲れません!
「私の、可愛いチビッ子達を!受け入れ下さらないのなら同じ事です。あの子達は、神様から預かり受けた子達です。その子達を知りもしないで、あんなものとか?獣とか?汚らわしいとか?まったく!失礼にも程がありますわ!私は、そんな人達とは暮らせません!」
言ったぞ!言ってやったわ!多分神様からの預かった子達で間違いもの。言えないって言ってたもの!
それに土地なんて貰わなくても、一人で生きれるわよ!
転生する前は、日本人で大学生だった私を舐めないで頂きたい!バイト三昧で大変だったのだから!
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