第9話 チビッ子達を……
お母様が、遠い目をしてお婆様にあの時と言って話します。
その節は……お母様………ごめんなさい。
「お、お婆様?安心してくださいませ?私の可愛い従魔達ですわ。何も怖くはないですわよ?」
《あるじ?ここは何処?》
(私のお家よ?ルトも、ルクスも今日からこのお屋敷で暮らすのよ?ほら、あちらにいらっしゃる方は、私のお婆様よ?分かるかな?)
《おはぁさん?》
《ごしゅじん?おばぁさんてなぁにぃ~?》
(……私の、お父さんのお母さんって、言ったら分かるかな?)
すると、チビッ子達が黙る………。
《えっと、パパさんのママ?》
………ん?パパ?あぁ!
(そうよ?パパのママよ)
《なら、ママさんのママだよね?》
ルトは分かったのかな?
《そうなの?》
ルクスはまだ、不思議そうね?ややこしいものね?
(そう、合ってるわよ?)
《そう?でも………ボク達を見て、こわがってるね?》
そばに行かない方がいいね?という…。
まぁ、何て察しの良いことで……。でも、時間を掛けて慣れてくれれば良いかな?
(そうねぇ~?時間が掛かるかもね?)
《そうなの?》
ルクスが、不思議がる。すると、ルトがルクスと会話を始めます。
《ルクス、僕達は魔獣だと思われるからね》
《ルト、そうか………。僕達はじゃまかな?》
しゅん……とルクスが頭を寂しげに下げる。
《違うよ………たぶんね?》
二匹で話をしているわ………か、可愛い!でもフォローしないと……。
(ルクス、ルトも、君達が邪魔ではないのよ?唯ね?初めて見るから少し怖いだけよ?だから少しづつ、慣れてもらいましょう?だけど……ほら、お母様が君達を呼んで居るわよ?どうする?)
「パトリシア!お話が長いわ!さぁ、ルクスにルトちゃん。こちらへいらっしゃいな?お腹減ったわよね?」
「お母様!でしたら。これをルクスに!こちらをルトに食べさせてくださいませ?」
立ち上り、梨とリンゴの切った物とボア肉が挟まったサンドウィッチを出してお母様に渡します。
「フフフ、ルトにちゃん、ルクスちゃんも、お食べなさいな?」
わーい!ママさん。いただきます
二匹が、お母様の側に行って尻尾を振り行儀良く食べてくれるので、安心してお母様に二匹を任せます。
そして、私はお婆様に説明しないと成らないわね?
「お婆様?驚かせてしまい、申し訳ありません。ですが……人に危害を加える子達ではないので、お屋敷に居るのを、お許し頂けませんか?」
お婆様が、ルト達を見ながら考えてますわね?
もし、駄目だったらどうしましょうか?まだお祖父様にもお話が出来てませんし………。
困りましたわね………。
やはり、私だけこの屋敷から独立しますか?
町に降りて、お店でも開けば食べていけそうですものね?
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