第4話 これからの話……には、成らないわね?
家族全員が揃うリビングに入り、それぞれに座りますが…………私は何処に座りましょうか?
リビングの入口で悩んで立っていると、珍しい事にヴァンスお兄様が隣においでと手招きをする。
「パトリシア、こっちだ。ここに座ると良いよ」
「ヴァンスお兄様、有り難う御座います。お隣失礼しますわ」
「全員座ったな?」
「ええ、父上」
お父様が、お祖父様に全員揃ったと返事をしますが………何か変な感じですわね?
「そうか……さて、パトリシア?」
「え?あぁ。はい、お祖父様。何で………しょうか?」
「お前、私達や屋敷の事、この領地の事を覚えおらんのか?」
「…………申し訳御座いません」
……………覚えてないです。
「良い。お前が覚えていないのも無理はない。だが………お前が幼い頃は、私にベッタリとくっついていたものだ………」
「まぁ!貴方!違うわよ?パトリシア。貴女を無理やり連れ回してたのよ?このお爺さんはね!」
「そ、そんな事ないぞ!」
「まぁ、まあ。お二人共。パトリシアは利発な子供でしたからね…………家族の誰かが後を着いていないと、目が離せないくらいでしたからね………まぁ、今もですがね…………」
「そうそう、王都の屋敷でもやらかしてますしね?」
要は、お転婆だった…………と言うことですか………。
「まぁ!王都の屋敷でも?本当なの?」
なぜそんなに、ビックリするのですか?お婆様?
「ええ、お婆様!今もですよ?目を離すと飛んでも無いことを考えますよ?ハハハ」
隣に座る、ヴァンスお兄様が私の頭に手を置いてぐしゃぐしゃにする。
「お、お兄様。やめてくださいませ!」
すると、その様子を見ていたアレクお兄様が私の所まで移動してきて私をひょいと抱き上げる。
「ひ、お、お兄様何をしてますの?」
何故、抱き上げる?やめて本当にマジでやめて!
「シア?兄上にばかり狡いだろ?私のお膝においで?ん♡」
な、何が起きてるのぉ~~!!今♡が見えたのは?幻かしら?
何がしたいの?
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