第55話 領地へ リバーシ

 そして、馬車の中で遊んでいたチビッ子達が、お腹が減ったと言って来たので、おやつを出す。


《主お腹すいた》

《僕も》

(そう?ならルトはアーモンドでいい?)

《良いよ!それ好き》


 皿に出したアーモンドを食べだす。


(ルクスは、リンゴでも良いかしら?)

《何でも食べる!》

(フフフ。なら、はいどうぞ)


 りんごを切って皿に乗せてルクスの目の前に出す。


「何だ、チビ達は。腹がへったのか?」

「ええ、お腹すいたそうですわ。お兄様は?小腹すきませんか?」

「ん?ああ、大丈夫だ、それよりは退屈だな。流石にな」


 そうね?お昼寝と言う時間でも無いですし。

 かといって、まだ暫くは馬車は止まらないでしょうしね?

 ああ、そうだわ。なら、あれが良いかな?


「なら、お兄様。これで遊びませんこと?」


 と言って出したのがリバーシだ。

 アレクお兄様には、向いてると思うのだけれど?


「ん?何だこれは?シア?」

「これは、この一つの半分が白と黒に分かれている駒を一人32個づつ持ちます。そしてこの64マスのマス目にどちらが多くの駒を、マス目に埋められるか。と言うあ遊びですわ」

「ほう?で、どうするんだい?」

「なら、やってみますか?」

「ああ、是非!遊び方を教えてくれて。シア」

「ええ、今説明しますので。一緒に遊びましょう。では、まず最初に…………(説明中)………ですわ。分かりましたか?」

「成る程!では、俺が黒にする。さぁシア始めよう!」


 な、何でリバーシごときで燃えるの?まぁ良いけれど?


「ええ、始めましょうか?お兄様負けませんわよ?」フフフ。

「シア、俺を甘く見るなよ」ニヤリと笑う。


 何だが燃えてるわぁ~でも、暫くはお兄様の退屈しのぎには、なったかしらね?


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る