第56話 領地へ うどんは天ぷらが良いね?

 そして、アレクお兄様とリバーシを楽しんでいると、どうやら随分と時間が経って居たようで馬車が止まる。

 すると、私達にアイザックが声を掛けて来る。


「アレク様、パトリシアお嬢様。どうやら馬車が止まった様です。確認して参りますのでお待ちください?それと、そのゲームはお開きにして下さいね?」

「早かったな?シア、このリバーシと言うのか?これは領地で売れるぞ!素材を変えて作ればコストも安く済むか?」 

「え……えぇまぁ、そうですわね?駒は木で作り塗装出来るでしょうし。この、盤も木で出来ると思いますわよ?」

「そうか……父上と、相談するか……商人と細工師も呼ぶか?」


 あら、お兄様ったら考え込んでしまったわね? まぁ、良いですかね?領地が潤えばね?


「お兄様、リバーシだけではないですよ?後でまた、色んなゲームをしませんか?」

「なに?まだ何か隠してるのか?シア!」

「か、隠してませんわよ?別に!」


 すると、外に出ていったアイザックが戻る。


「アイザック!外に出て良いのか?」

「アレク様、ええ。ご準備して外に出お出になって大丈夫です」

「分かった。シア、準備は?」

「私はこの格好で、大丈夫ですわ。お兄様。あとは、チビッ子達を連れて行くだけですわ」

「なら、外にいくぞ?ルクス、ルトいくぞ!」


 チビッ子達を呼ぶと、チビ達がアレクお兄様のあとに続き外に出る。


《ご主人、ごはん?》

(そう、今からみんなでごはんよ)


 ルトが喜んで、アレクお兄様の肩に乗る。

 ルクスは、私の足元にすり寄る。


「シア、今日の昼は。なににする?」

「そうですわね?料理長と相談ですが……お兄様何か、リクエストはございますか?」

「ん~そうだな。たまにはあっさりと、うどんはがいいなぁ~」

「おうどんですか?なら、天ぷらでも揚げますか?」

「お!好いねぇ、エビとかき揚げ!茄子に、しし唐!」

「分かりました、聞いてきますね。フフフ」

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