第46話 領地へ 戻って来る前に
さあ、お兄様がお戻りになる迄にチャッチャトお仕事しますわよ?
使用人達は食事も済んだ様で、出発の用意を始めてるわね。
私もルクス、ルトを引っ込めて支度しないとね!
(ルクス、ルトご飯食べ終わった?)
《《終わったぁ~》お腹いっぱい》
(そう、なら良かったわ、影に入って休んでて?)
《《分かったよまたね》ぇ~バイバイ》
従魔を引っ込めてからアイザックを呼ぶ。
「アイザック!何処に要ますの?アイザック!」
いきなりアイザックを呼ぶ。
少し待つと、アイザックが慌てた様子で走って私の立つ場所まで来る。
「パ、パトリシアお嬢様、お呼びでしょうか?」
「ええ、用があるのよ?」
すると後ろからグレンが現れた。なぜ?
「パトリシアお嬢様、なにを騒いでいらっしゃいますか?」
「騒ぐなんてしてないわよ?失礼ねグレンは。私は今から、お兄様の馬車を元に戻すのよ。だから、アイザックが居ないと困るのよ?」
「そうでしたか、それは申し訳ありません。それでしたら私もお手伝いを?」
「そう?アイザック、良いかしら?」
「ええ、構いません。では、馬車に行きましょう」
そして、アレクお兄様の馬車に三人で乗り込む。
お兄様の私物は、全て整理出来たようね?
「アイザック、片付けご苦労様。大変だったでしょ?」
「いえ、大した事ではごさいませんよ?むしろ領地に戻ってからの方が私は恐ろしいですよ……」
「フフフ、アレクお兄様は、本の虫ですものね?アイザックも大変ですわね?」
「パトリシアお嬢様?お嬢様のお荷物も結構大変ですが?」
「え?そうでしたの?それは……グレン申し訳無いわ……」
「フフフ、まぁお嬢様ですからね?仕方がないのでは?グレン殿?」
「フフフ、まぁそうですね?ですが、何でも一人でこなして仕舞われますので、手は掛かりませんね」
失礼ね!全く何の話だか?
「それで?お兄様の物とアイザックの物は、持ち出せたのね?」
「ええ、大丈夫でございます」
「そう、なら馬車の中を元の通りにするわね?」
馬車に手を当てて、空間解除!
すると、瞬く間に狭い馬車に戻った。
「……お、おお!」パチパチと二人揃って拍手するけれど何故です?
「見事です。お嬢様……」
「でも……少し狭すぎない、馬車の中?」
「そうですね。あちらの方達は、殿方ばかりですしね?あ、御者台の結界石は外さないように願いますね?」
「ええ、分かったわ。あら、御者は何方がするの?」
「私共の使用人に任せるそうですよ?」
「そうなの?なら大丈夫かしらね?」
「何か………するのですか、お嬢様?」
「ん~考えてるわ。少しだけ中を広くして、4人で座れる位の広さで………」
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