第43話 領地へ アルクお兄様……私はメイドではなくてよ?
そして、ルクスとルトにシートを出してそこに座らせ食事を渡す。
(ルクス、ルトはい!ご飯よ。後でまた追加の、ご飯をあげるから。これを食べて待っててくれるかしら?)
《《うん、わかった》お腹ペコペコ》
するとそこへクレマンド殿下が私に、声を掛けてきた。
「随分と朝が早いんだね?パトリシア嬢」
「これは、クレマンド殿下。おはようございます。テントでは良くお休みに、成れませんでしたか?」
話しながらテーブルに一緒に座る。
何故だろう、当然の様に横に座るわね?
「いや、そんなことはないよ?随分と快適に過ごせたよ!しかも。久しぶりに身体も綺麗に出来たしな。クリーンだけだと、どうもな?」
「フフフ。それは、分かりますわ。お湯が使えると、気持ちがいいですものね?」
「ああ、全く贅沢な旅だね?」
「ええ、ベルガモット家の自慢ですのよ?フフフ。クレマンド殿下は?朝のお食事は?」
「ああ、いつもは食べないのだが、今朝は気分が良い。、頂いても良いかい?」
「ええ、是非!食べてた下さいね?もうすぐ出来ますわ」
そして、料理人が私の元にレモン水を持ってくる。
「お嬢様どうぞ」
「ああ、ありがとう」
運んで来てくれたメイドにお礼を行ってグラスを受け取るが……クレマンド殿下の目線が気になります。
「あら……殿下も『これ』、お飲みになりますか?」
『これ』と言ってグラスを見せると質問をされました。
「なんだい?それは、水かい?」
「ええ、レモンが入って美味しいですわよ?朝にはちょうど良いですわ?後二日酔いの方には、覿面ですわね」
「なら、私も貰おうか……夕べは楽しくてね?ワインを少し、飲みすぎた様だ」ニコリと笑う。う!その笑いは……。
直ぐにお持ちしますと、私にドリンクを持ってきたメイドが顔を赤くして走って、ドリンクを取りに行くと、直ぐに戻って来て殿下の前にグラスを出した。早かったわね(笑)
「ど、どうぞ。御持ち致しました」
ズイッとメイドが殿下の前にグラスを差し出したそれを殿下が礼を言って受け取ったわ。クスクス。面白いわ。
「あ、ありがとう。どんな味なのかな?」
そう言って、一口レモン水を口にする。
「う、す、酸っぱいね?だけれど美味しいね、さっぱりするな。これは飲んだことがないよ?」
「そうでございましょ?オリジナルですのよ?」
「ああ、だから飲んだ事がないのか」
そんな話をしているとアレクお兄様が、同じ席に座ってきた。
「おはようございます。殿下?お早いですね?良く眠れましたか?」
「ええ、アレク殿。おはよう。おかげで快適に眠れたよ。それに、ほらこのレモン水を今頂いてたよ」ニコリお兄様に笑う。
「そうでしたか、それは良かった。シア俺にもくれ。それと今朝のメニューは?」
殿下の笑顔に若干引きなからお兄様が私に朝食のメニューを聞いてくる。私はメイドではないのですが?お兄様。
「今朝は。ご飯と、お魚、お味噌汁ですわよ?パンの方が良いですか?」
「ああ、ご飯か……それで頼む。たまごとソーセージがいいな!」
「分かりましたわ。殿下はどういたしますか?パンにしますか?」
「す、すまん。貴殿達の会話が全くわからない。ご飯ってなんだ?パンは、分かるのだが……」
「そうでしたわね?後で両方お持ち致しますわ、どちらかを選んで下さいませ。では、お兄様お水お持ち致しますわね?後ルクスと、ルト見ててくださいませね?給仕の者に頼んで来ますので」
「おう!任せろ」
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