第28話 領地へ マジックバック

 馬車から、何かが入った小袋が出てきた。

 だがこれは、パトリシアじゃないと中身がわからない。でも、これはアレクでもヤバい物のような気がすると言うことは分かる。


「殿下申し訳ないが、これは妹の方が詳しく分かる筈です。なので一旦預かって良いでしょうか?それと、馬車と添い寝がしたい方が居る様ですが………?この際、私がお力をお貸ししましょうか?」

「そ、それは、助かるが。どの様にするのだ?」

「では、宜しいですね?私も早く野営地に戻りたいのですよ。さて、了解を得ましたので。後から文句を、言わないで下さいね?あと詮索もご不要願いたいが。宜しいか?」

「あぁ、私も。少し休める場所が欲しいところだったので、その意見を受け入れよう。頼むよアレク殿」

「了解しました。では、馬車を預かりますよ」


 と言ってマジックバックを出して、馬車に触れると馬車がスッ!と消えた。


 馬車が消えたのを見た5人は驚いた顔をして黙った。


「さて、これで移動ができますね。ごねた方には文句を言わせないように、願いますよ?」


 全く、始めからこうしてれば早かったのにくそ!あのケレスという男ただでは済まさん!俺に剣を抜き掛けたんだ!覚悟しろよ!


「さて、これで移動ができる。殿下馬は乗れますか?」


 ヴァンスが、やっとと言う。それにしても長かった。早く帰ってボアの肉だ!!


 アレクは思う、後でパトリシアにさっきの小袋を見せないとな。


「あぁ、任せろ」

「では、足りない数の馬をお貸し致しますので、着いてきて下さい」

「あぁ、承知した。お前達いくぞ!」

「「「は!」」」

「ケレス!お前が原因で移動が遅くなった、従ってお前は!馬に乗らず走って着いてこい!」

「そ、そんな!殿下」

「わかったな!」

「は、はい!」

「では、ヴァンス殿、アレク殿。案内を頼む」

「では、出発するぞ!!」

「「「「「は!」」」」」


やっと移動ができた………。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る