第17話 領地へ 魔物と対峙

 そして、お父様送り出されて全員で魔物に襲われている人達の場所まで近づくと、魔物と戦っている音と怒鳴り声がする。


「よし!こっちにいろ!お前達はまだ、出るなよ?」


 どうやらコボルトと対峙している声の様ですわね?


「はあぁぁぁ!!」

「ギャン!」

「はぁぁーーー!よし!○○こっちに回り込め!はぁ!!」

「ギャーーン!」


 おお!大変そうね、大丈夫かな?

すると、ヴァンスお兄様が戦闘中の人物達に大声で声を掛ける。


「苦戦中のようだが!手助けはいるか!!」


 コボルトと対峙しながら男が頼んでくる。


「だ、誰か知らないが頼む!助かる!!」

「承知した!」

「よし!お前達、抜かるなよ!いけ!」


 と、連れて来た騎士達に命令をする。


「「「「「「「は!」」」」」」」


 返事をした騎士達が、コボルトに向かって切り込んでいく。


 すると、アレクがコボルトと戦闘していた人の前に割って入り、水魔法のウォーターアローを放ちコボルトを倒す。


 ここはアレクお兄様に任せましょうか。

 私は、キングコボルトを探してそっちに行こうかしらねと、マップを確認すると居ましたわ。この集団のすぐ後ろに!なのでお兄様に声を掛けます。


「お兄様。この直ぐ後ろに、キングコボルトを見つけましたわ!私が行きます」

「お、おい!危ない!俺も行く」


 とヴァンスが、パトリシアの直ぐ後ろを走って付いて来る。


「パトリシア!危ないだろ!」

「お兄様、大丈夫ですわよ?あれがキングコボルトですね?」


 目の前に二本足で立つ、キングコボルトが見えた。狼の様な顔なのね?

 そんなことが頭に過るが……そんな暇は無いわね?さっさと倒さないとね!

 すると、私を見たキングコボルトがニヤリと笑た気がする。

 あ!なんだかスッゴくムカついたわ!


「お兄様?あのコボルト今、笑いましたよね?」

「あぁ、お前が女だからだろ?魔物は弱い女から先に、目を付けるらしいぞ?」

「はぁぁ~?全く!舐めてますわね!」


 と言って、キングコボルトに先手を打ってウインドーカッターを連打した。

 キングコボルトの身体に、切り裂いた傷ができていく。耳が切り裂け、腕の片方を切断されて腕が落ちる。そして、足が傷つくとキングコボルトは立てなくなり。


「ぐあぁぁぁー」


 大声を上げて、キングコボルトが倒れた。


「ドーン」


と大きな音を立てて、倒れ込むキングにトドメのサンダーアロー!雷の矢がキングコボルトの身体を貫くと、バリバリと音がして身体が震えて動かなくなった。


ふん!女をなめるな!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る