第13話 領地へ

「料理長!」


 パタパタと走り寄って料理長に近づく。


「あ!お嬢様!どうしましたか?」

「料理長、竈門の場所は?」

「ああ。ここに石を積もうと思ってますがね?」

「ここに?石?時間が掛かるわね?」

「ええ、そうなんですよ………」

「なら、私が土魔法の練習も兼ねて、竈門を作りますわよ?」


 そして、土魔法で四角いかまどを作る。

 イメージだとキャンプで使う、四角い竈門で上に鉄編みを乗せて調理出来るタイプを、思い浮かべる。

 すると、大きめの四角い竈門が出来上がった!


「お、お嬢様!すげぇ~これなら料理がしやすいですよ?相変わらずお嬢様は、すげぇ~なぁ」

「フフ!大したことはないですわ?さて、料理長お昼は何にするの?」

「そうですねぇ~決めかねてますよ。屋敷でしこたまパンを焼て来てるので、パンだけは、有るのですがねぇ?」

「なら、簡単に。チキンの照り焼きサンドとスープと、サラダなんてどうかしら?」

「おお、そうですねぇそれなら簡単ですね。なら、さっそく取りかかりますよ、お嬢様は待っててください」

「ええ、ありがとう。あ、それともルクスとルトのご飯も宜しくね?」

「わかってますよ。肩にちびが乗って、可愛いですね?おいルトなに食べる?」


《主、ボク。リンゴと、梨食べたい!》


「料理長、梨ってあるの?」

「え?梨………あ!ありますぜそれを食べたいと?」

「ええ、梨とリンゴだそうよ?」

「わかりました。後で出します」

「じゃ宜しくね?」


 と言って父達の元に戻る。


「お待たせしました。お父様戻りましたわ」

「シア、昼のメニューは?」

「お兄様………お昼は照焼チキンのサンドウィッチとスープとサラダです」

「旨そうだ!!」

「それにしても、パトリシア、ありがとう」

「な、何ですの急に?ヴァンスお兄様?」

「馬車の中が、快適過ぎでな?」


 ああ、テントで寝なくて良いものね?


「良くあんな事を、思い付いた物だよ。私の娘は本当に凄い!自慢の娘だなアハハ!!」


 父が高笑いをするが………??


「お母様、お父様………どうしましたか?」

「え?ああ、馬車の中で驚きすぎたのでは?騒がしくしてたから………」

「あぁ、そうでしたの?お母様は大丈夫ですか?使い辛くはないですか?」

「大丈夫よ?私も感謝してるわ。ありがとう旅が楽になるわね?使用人達も喜んでるわよ?」


 そうかなぁ?そうだったら良いなぁ?使用人達が乗る馬車も改装したものね、なんか集合アパートみたいにしたけれど大丈夫かしら?

 後で誰かに聞いてみる?


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