第7話 領地へ あれは、あれ?ってなに?

 嵐は去って行ったが・・また嵐が来た。(笑)

 チビッ子達をモフモフしていたらまた、突然サロンの扉が乱暴に開いた。バーン!!!


「シア!」

「な、何ですかアレクお兄様?」


(び、びっくりした!!!)


「お前あれ!何だ!それにその飲み物は何だ?」

「…………お兄様?先ず、あれとは?」

「あれは、あれだ!」


 主旨が分からない……アレクお兄様は頭良いけど弾にあるのよね?抜けてる?


「あれ?ですか?」

「そうだ!」

「……ならば、あれはあれですが何か?」ニヤリと笑った。


「…………………」


「シアすまん。馬車の事だ!」


 どうやら、自分が訳の分からない事を私に言ったのを理解したのか、ちゃんと言い直してくれた。


「馬車が、どうか致しましたか?」

「御者台の結界石だ!どこであんな質の良い石見つけた!」


 全く……どこまでチェックが入るのやら。

 目敏過ぎですよ!ウザイったら!


「あれは、先日のレッドウルフの魔石で、作りましたわ。お兄様にも、ご用意いたしますか?」

「くぅぅ!」


 握り拳を作って、なにを悔しがって要るのかな?


「シア!くれ!」

「お兄様。先ず、座りませんこと?」

「お?あぁ、そうだな。すまん………」


 そう言っていつもの所定の位置に、どかりと座る。


「お兄様?私が飲んでいる物は、果物の果汁です。オレンジジュースと言います」


 アイテムボックスからグラスと果汁が入ったボトルを出す。

 そしてグラスには氷を魔法で入れて、ジュースを入れて渡す。


「はい、どうぞお兄様。美味しいですわよ?」

「………ありがとう。シア」


 と言ってジュースに口を付けて飲み始める。


「う、旨い。何だこれは、シア!あとそれなに食べてる?」

「え?あぁ……これですか?それでしたらグレンに言って、持って来て貰いますか?」


 今朝、料理長に言って一緒に作った新作のショートケーキです。甘くて美味しいのですよ?前世のショートケーキには多分及ばないと思うけどね?でも、料理長と頑張ったのよ?


「ならば、アイザックにも伝えるぞ!」


 何故?自分の、執事も呼ぶのかしらね?

 な、なんだか、思考がとっ散らかってますねぇ?どうしましたかお兄様?


「グレン、アイザック居るか?」


 兄が二人を呼ぶ。



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