第5章
第1話 国王VSベルガモット家 Ⅰ
謁見の間での出来事が、何もなかったかの様に再び貴賓室に通され。
家族揃って、国王夫妻とその息子達と向き合い、ソファーに座る様に正され一家揃って座り今後の話し合いがスタートする。
「さて、息子の、処分は終わったが………。
まだベルガモット家に対する、詫びが残っていたな……。パトリシア・ベルガモット嬢、此度は済まなかった。どうか、あやつの処分で水に流して欲しい」
開口一番何を話すかと思えば、何て軽い詫びなのだろうか……処分が終わった?水に流すですか?
…………はぁ?
自分としては、ぶん殴れて禁断の気功も使って内臓に圧を掛け、2~3日は食事も出来ない様にしたから気持ち的には晴れた?晴れたのかな……?疑問だが……。
あれを好き勝手やらせてたのには、前々から不満があった。
何故こうなる前に、婚約破棄を言わなかったのが疑問ですわよ?よし!ここは聞くべきよね?
「恐れながら陛下?一つ、お伺いしても宜しくて?」
ここは上から行くぞ!不敬で良いもん!
「な、なんだろうか?パトリシア嬢……。」
あ~、さっきの見せてるからか若干、怯えが入ってるなぁ~だから見せなくなかったのにぃ~。
「あの、お聞きしたかったのですが。なぜ?ご夫妻で私とルーベルト殿下との、婚約を進めたのでしょうか?なぜ、私の意見は聞いて貰えなかったのですか?私は婚約は嫌だと、お二人に伝えたはずですわ」
早く判断をして頂ければ、こんな事にならずにすんだのに?
「そ、それは……最初に、あの子が貴方との婚約を望んだのよ……」
「ですが、そんな言葉は一度も、言われてませんわ。そして最後の言葉が、あの台詞ですわ」
「お二人揃って。私にどうなって、欲しかったのでしょうか?」
「いや、それは………」
何にも考えて居なかった。そもそもルーベルトが可愛く、我が儘をさせて居ただけの話なのだから。パトリシア嬢の事など何も考えていなかった。
ただ、王家の嫁に入れるのだから礼儀作法は完璧にマスターして欲しく。
ルーベルトを、お守りしてくれればそれで良かったなんて、口が裂けても言えない。
ましてや先程の強大な、力を見せられれば絶対に言えない事を、夫婦揃って実感している。
だが………愚か者の国王が口を滑らす。
「ただ、ルーベルトがそれを望んだのだ。そして私達が、それを叶えてやっただけだ」
そんな、冷たい言葉が返ってきた………。
「あ、貴方!何を!」
「「父上!」それは」
「え?は!嫌、ち違う、違うぞ!」
王妃と息子二人が、国王を咎める。
言葉を漏らした国王が、慌てるが一度口にした言葉は取り消せないのだ。
それが本音なのだろうと、ベルガモット家全員がそう思った。
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