第33話 領地に帰る前の準備 33

「クレオ、グレン、エルサ」

「「「はい?お嬢様お呼びですか?」」」

「ええ、この子達を宜しくね?他の使用人達にも伝えてね?」

「ええ、お嬢様。こんなに可愛らしいのです。皆大歓迎ですよ?任せて下さいませ」

「グレン宜しくね?エルサも怖がらないでね?」

「は、はい!努力します」

「フフフ、ありがとう。ルクス、ルトこの人達は皆様優しいから、大丈夫よ」


《うん分かった!ごあいさつする?》

(挨拶したいの?)


 そして三人にルクス、ルトが挨拶をして三人をメロメロにして二匹の紹介が終わった。



 すると、父が口を開く。


「パトリシア。そこに座りなさい」


 二匹を抱え座りながら父に聞く。


「え?あ、はい。お父様どうかしましたか?」

「お前達が出掛けている間に、王城から登城の沙汰が有ったぞ」


 その言葉を聞き、二匹を膝に乗せ撫でながらパトリシアは面倒だなぁと思う。

 だがここで、ちゃんとケジメを付けないとね?


「そうですか。それで?お父様いつ王城に?」

「あぁ……。5日後一家全員で、城まで来いと書いてある」

「一家全員で、ですか?」


 何だか一家を呼んで、穏便に済ませたいとか思ってそうだよなぁ~そうはさせないけど。

 そんな事を考えいると、ヴァンスとアレクが口を開く。


「父上、パトリシアの事で登城ですか?絶対に王家に丸込められぬように、気を付けないと」

「そうですね。強気で行かないとなりませんよ?」

「兄上の言う通りですが……。父上、これから如何する、おつもりでしょうか?」

「そうだな……。実は一家全員で領地に戻りたいと、思っているよ。私の考えはこの国から独立して、公国を造ろうと思うのだが……」

「……それなら早々に、準備をしないといけませんね」


 ヴァンスとアレクは、直ぐに反応をする。


「そして早く動かないと!私達二人騎士隊に所属しているのですから、そちらの準備もしないと。なぁ兄上」

「あぁ、……早速動くぞ!」


 なんかヴァンスお兄様……急に様子が可笑しいけれど?

 まぁ、何かあるのなら言うだろう。

 ……だけど面倒だ。


「それでは一ヶ月後に、領地に戻るぞ。そして親戚縁者、依子にも連絡をする!ヴァンス手伝えよ?」

「承知致しました父上。……そこで少しお願いが……」

「なんだ?言ってみろ」

「はい、クレメント伯爵家のエルメダ嬢を一緒に領地に連れて行きたいのですが……」


 急にぶっ込みましたね?何故このタイミングで?


 お兄様ラブですか?……羨まです?


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