第29話 領地に帰る前の準備 29

「もう!エルサ、いちいち気絶するのは止めてね、時間を取らないで頂戴!さぁ、お父様達が多分サロンでお待ちの筈よ。この子達を連れて行くわよ!」

「は、はい……」

「そんなに怖くないでしょ?、ねぇ」


 抱いた二匹をモフモフする。


《ご主人様、気持ちいいよ。もっと!ギュってして》

《僕も、ぼくもぉ~。ギュってして》


フフフ可愛い♡


「さぁ、サロンに行きますか?」


 二匹を抱いて、廊下を歩くと他の使用人達とすれ違う。すると、パトリシア付の執事と偶然会った。


「お、お嬢様……そ、その者は?」

「あら、グレン何処に居たの?サロンに行くわよ?」

「は、はぁ?私の質問にお答え頂いて、居りませんが?」

「だから、サロンでお父様達にも説明するから、一緒に聞いて頂戴」

「ああ、そういう……これは、失礼致しました。では参りましょう」



 そして、サロンに入って行くと居ましたよ家族全員しかもヴァンスお兄様が怒でした。(笑)


「お父様。皆さんも、お待ちでしたの?」

「パトリシア、お前その抱いている二匹は?」

「え?あぁ。この子達は私が、テイムした子達です」

「は、テイムですって!」


 あら、今度はお母様が怒ですか?


「ええ、お母様。先ほど私の部屋で、この子達が目覚めまして。その流れでテイム出来ましたわ」ニコリ


「「「「はぁ」」」」


 あら?何故ため息ですか?こんなに可愛いのにねぇ。


《ご主人、ご主人?》


(ん?なにルクス)


《僕達が、ご主人と居るの駄目なの?》


(な、なに言ってるの?大丈夫ですわよ。ルクスとルトは、私の大事な家族に成ったのですよ?大丈夫です。ねっ♡)



(ええ、任せて頂戴!)


「お母様?この子達が居ると迷惑ですか?」

「い、いえ、そんなことは……ですが……魔獣等……」

「魔獣ですか……アレクお兄様?」


 やらかしたか?或いは面倒臭かったな!

 よし!ここ不快感を出すぞ!


「な、なんだ?」


(シアからの、威圧すごいな……)


「お聞きしたいのですが?」

「何を?だ」

「この子達のご説明は何と?」

「あぁ、魔獣を保護したとこしか……あ!」


(不味い……面倒でちゃんと、説明をしていない。シアが不機嫌だ)(笑)


「はぁ~お兄様!しっかり説明して下さらないと!」


 もう!面倒だわ!ちゃんと説明をして頂いていると思ってたのに!


「アレクお兄様からは、どうやら魔獣とご説明されて居たのですね?」

「ええ、そう聞いて居るわ?」

「違います!この子達は神獣、聖獣ですわよ?」

「「「はぁ??」」」


 ルクスとルトに話す。


(ねぇ、失礼よね?)

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