第28話 領地に帰る前の準備 28

 カーバンクルの、食事姿が可愛いんだけど!

(多分リスかな?分からないけど……違うのかな兎かしら?)

 ちゃんと前足で、パンを持ってる食べるのよ何この生き物可愛すぎです。

 萌えが、ここに有りました。


 はぁ~食べる姿が愛おしい♡


 フェンリルの方はまだ警戒してるのかな?

 試しにそっと手の平を、フェンリルの目線より下へ出してみた。


 すると、指先をクンクンと匂いを嗅ぎ、ペロッと指を舐められた。

 触って見たいが……「ねぇ?触ってもいい?」フェンリルに聞いて見た……通じるかな?


 すると、言葉が分かったのか?

 出していた手にスリスリと、耳の辺りを擦り付けてきた。


「あら?フフフ可愛わね……」


 でも……あまり可愛がって仕舞うと、情が移ってしまうわね?


「さて、どうしょうかしら?ねぇ~おちびちゃん達、元の場所に戻る?」


 指先で頭を撫でて、どうしょうか?と悩む。

 すると二匹は、パトリシアの言葉が分かったのか突然パトリシアに飛び付き、離れないと言っているかの様に離れなくなった。

 フェンリルは、パトリシアの膝に乗って来て顔を舐めてくる。

 そして、カーバンクルは腕にしがみついた。


「なに?君たち、私といてくれるの?」

「ワン!」とフェンリルが返事をした?


 カーバンクルは、まだ必死にしがみつき私のみて目をウルウルとさせている。


「キュゥ!」

「ん~どうしょうかしら?本当に私で、いいのかしら?」

「ワン!」と尻尾を揺らす。


 分かったわ、じゃ私と契約する?


「ワン!」「キュゥキュゥ!」


 言葉が、分かったのか返事をしてくれた。

 じゃ名前付けましょうか。

 ………名前ね。


「まず、フェンリルの君は……男の子なので『ルクス』何てどう?」


「……ワン」気に入ったのか尻尾をブンブン振り続ける。


カーバンクルって性別って……あ、無かったわね……。


「君は、そうねぇ……『ルト』何てどうかな?」


 こちらも気に入ってくれたのか。

「キュゥキュゥ」と鳴いてくれた。


 すると、二匹の身体が光り出した。

 どうやら契約が出来たらしい。


《ご主人!嬉しい!》

《主、僕も嬉しい!!》


 ん……何だ今の、幻聴かしら?


《ご主人にしか、聞こえないよ僕たちの声は、名前を付けてくれてありがとう》

《僕もありがとう!これからよろしくね》


(えっと……よ、よろしくね。何これ念話なの?)


《そうだよ?ご主人しか、僕たちの声は聞こえないのさ》

(そうなの?)

《そうそう!主この、木の実食べていい?》

(いいわよ?はい)


 ルトにナッツを渡す。


《ずるい!僕も食べたい》

(分かったわ、ちょっと待ってね)


 と言い、ルクスサンドウィッチをもう一皿出した。

《ありがとう、ご主人様》


 その光景を見ていたエルサ。立ったまま気絶したらしく(バタリ)と後ろで音がしたので、振り向くとエルサが倒れて居たけど……どうするのこれは?

 エルサの側に行き、頬を軽くペチペチと叩いて起こす。


「エルサ!起きてなに寝てるの?もうサロンに、この子達を連れて行くわよ!」


すると、目を覚ましたエルサがキョロキョロする。


「は!私が夢見てました。お嬢様に魔物が懐いている夢を………」

「あら?エルサ。この子達の事かしら?」


 二匹を抱き抱えてエルサに見せる。


「お、お嬢様様ぁ~!!」

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