第30話 領地に帰る前の準備 30

「し、神獣?聖獣だと!!!」

「あ、アレク!何故そうなった!」

「い、いや……私に言われてもパトリシアが、保護したのを、見ていただけで私はレッドウルフと、交戦してまして……」


(実は違うが、そうしてくれ!俺にもわからん)


「まぁ、お父様、お母様も?そんなに慌てないで下さい。別に怖がらなくてもねぇ」


 ルクスと、ルトに話しかける。


《そうだよ、僕達なにもしないよ?》

《主の、側に居れたらそれで良いもん》


 キャー可愛い♡


「そうよね?別に認めて頂かなくても、私一人で何でも出来そうだしね?なんでしたら家を出るのも手よね?」

「は!パトリシア、家を出ると言うのか?」


(家を出るだと!まぁ、この子ならやり兼ねんな……我が娘ながらしっかりしてるしな!だが認めんなら、どうするか決まってるわ!テイムした魔獣を認めれば良い事だ。だがな………)


「あら、聞こえましたか?ですが認めて頂けないなら、仕方ありませんもの?」

「認めて無いなんて、言ってないわよ?パトリシア!」


(全く我が儘に?あら、この子我が儘なんて余り言わないわね……困ったわ)


「なら、何なんてしょうか?私がサロンに入った時には皆様のご機嫌が、悪かった様にみえましたが。私の勘違いでしょうか?そして更に私がこの子達をテイムした、と正直に申しましたのに」


 更にお怒りに成っていらっしゃる様ですし?


「い、いやすまぬな。王城からの知らせもあってな、更にお前が魔獣を、テイムしたと行きなり言われたのでな……」


 何とも苦しい言い訳ですねぇ?私に当たらないで欲しいですわ。


 ですが……絶対反対なのかしら……。


「でしたら……お認めに成って頂いたと、判断しても宜しいのですか?」

「あぁ、構わんよその子達は?他の者に危害は加えんのだろ?」

「あたりまえです。この子達はまだ、子供の神獣と、聖獣ですよ?」


 しかも!私の従魔です。


「わ、分かったよ、父上がお許しに成ったの成らば文句は無いよ、全くパトリシアは毎回何かしら、問題を興すな?」

「ヴァンスお兄様失礼ですわ!私が問題児みたいでは、ないですか?」

「じゃ、無いのか?」(笑)

「アレクお兄様酷いですわ」


 もう、この子達は触らせて挙げません。


《主、主?》


(ん?なにかな?)


《主の、父様と、母様なの?》


(ええ、そうよ?あと、お兄様達よ)


《ならご挨拶に、ルクスと行ってくるよ?お膝からおろして?》


 わ、分かったわ。はい、どうぞ。


 二匹を膝から降ろして、自由にさせるとお父様の側に行った。


「な、なんだい?(び、ビックリした)」

「お父様、ルクスとルトです。宜しくと言ってますわ。大丈夫なら手を出して、差し上げて下さい」

「あ、あぁ……」


 ビクビクしながら父親が手を出すとルクスが『ペロッ』と一舐めした。


 ルトは、指の先に鼻をチョンと付けて挨拶する。


か、可愛い♡♡


 お父様を見ると……固まっていた。(笑)

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