閑話 国王のケジメ・・・・9

 翌日、ベルガモット家には5日後登城しろと命を出したが、仕事は山程有るので書類に目を通して行く。


 マクシミリアンは執務室で、宰相補佐官のポルコフ・ランバルドッシュと、仕事をしているとポルコフが愚痴る。


 今まで宰相がしていた仕事など、補佐官と言う名だけで全てアデスに、丸投げしていたので仕事の仕方がわからない。


「しかし、陛下。お話は聞きましたがこれは早急に、次の宰相を決めて頂かないと」


 いや、お前補佐官だから……次お前だろ!と叫びたくなるが我慢した。

 使えんな、こいつ……マクシミリアンの中で決まった。こいつ首!


「そうなのだがな、中々アデス宰相の様な、有能な者がな……」


 すると突然、部屋の外からノックの音と共に誰かが部屋に入って来た。


「失礼致します、陛下。先の手配されたシュバン子爵一家を、捕らえました」

「おぉ……誰かと思えば、バルカンだったか。突然入って来たので驚いたぞ。しかし、そうか捕らえたか……して、奴らは何と申しておるのだ?」


「まだ、取り調べが終わっては居りませんが。取り敢えずお知らせを致しました」


「そうか。して、どこで捕らえた?」

「は、隣国ケイバルン国の、国境近くまで逃げ延びて居りましたが、運良く捕まえることが出来ました」

「そうか、ご苦労であった」

「は!取り調べは、ここれから厳しくするつもりで居ります」

「頼む、ルーベルトを嵌めたのだ、厳しくしろ。拷問しても構わん迅速に致せ!」

「は!畏まりました」


 そして、バルカン隊長が執務室を後にした。


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