閑話 国王のケジメ・・・・8

夫から渡された、報告書をヘレンは読み始めた。


「…………はぁ~」


 読み終わるとヘレンは頭を抱えた。


「貴方……これ程、情けない事は無いわね。なんて馬鹿な子なのかしら……」


 危機感の欠片もなく、近づいて来たどこぞの女に入れあげ貢ぐなんて。しかも全く働かない者が金などと、銅貨の1枚すら持ってもいないのに。

 これだけのお金を、国王に(父に)払わせる積もりで居たなんて……。

 報告書の内容に寄ると、ルーベルトが付けと称して使った金額は白金貨2枚にもなった。


 平民で月の給金が多くても、金貨1枚~2枚貰えれば良い筈(冒険者なら別)それなのに僅か半年足らずで、白金貨2枚も……馬鹿過ぎにも程がある。


 この報告書を読み納得した。


「貴方、分かりましたわ。いくら子爵家の令嬢に、騙されたとは言え、これはルーベルトの判断でした事ですわ」


 陛下の判断にお任せ致します。と頭を下げた。


「ヘレン。すまぬな……」


 そして、ベルを鳴らして執事を呼ぶ。


「失礼致します、陛下及びでしょうか?」


「あぁ……ダラス、ベルガモット家に沙汰を出せ。5日後に登城せよと……」


「畏まりました」


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