閑話 国王のケジメ・・・・7

 一方、国王であるマクシミリアンは妻ヘレンに話をするべく私室に戻る。


「あら、貴方今日の公務は、終わったのですか。随分お帰りがお早いですね?」


「あぁ……疲れたよ」


 と言いながらソファーに座る。


「マリサ……陛下と私に、お茶を入れて頂戴。支度が済んだら退室していいわ」

「畏まりました……」


 側に居たマリサと呼ばれた、メイドがお茶の支度を始めた。そしてティーカップを二人の前に置くと部屋を退室していった。


「それで?貴方何か、あったのかしら?」


 ヘレンはティーカップを、持ちながら夫に話を聞くわよと訪ねる。


「あぁ、今後の事だよ……」

「今後ですか?」

「そうだ、やらかしてくれただろ三男が……な」

「その話ですか。聞きたくもない……わ!」


 そう言って持っていた、ティーカップをガシャリと音を立ててテーブルに置き、腹が立つのか声を荒げる。


「まあ、落ち着けヘレン!聞け」

「あ、あら、私ったら……ですが貴方腹が立つのよ、私の後悔の種ですもの」

「私も一緒だよ、ヘレン。それで分かった事があったよ。ルーベルトはどうやらシュバン子爵に、嵌められたらしい」

「……シュバン子爵?誰たったかしら?」


 貴族のご婦人達の情報に、そんな貴族の話は……。


「思い出さんか?まぁ……古い話だ。15年も前の話だからな。ご婦人達の話題には、ならなかったか?元シュバン伯爵家だよ」

「伯爵?15年……あぁ、そういえばあったわねぇ?あそこのご婦人、目立たなかったから、忘れてましたわ」


「思い出したか?」

「えぇ、確か領地の税の水増し?横領だったかしら?」

「少し違うが、まぁそんなところだな」

「あら、違ったかしら……まぁ良いわ、それでシュバン子爵が何を?」

「今回の主犯だ!そいつらが私達の息子を罠に嵌め、私をそしてアデスに、復讐をしたかったのだろ」

「な、何ですって!貴方!それで捕らえたのですか!」

「待て、落ち着け。ヘレン先程騎士に命じて、捕らえるように命を出した」

「そうですが……な、なら、ルーベルトは刑が軽くなりますか?」

「はぁ……すまぬ。ヘレンそれは無理だ」

「ど、どうして……?そ、そうね……貴方ごめんなさい。よく考えたらそうよね」

「先ずこれを読むと良い」


 ヘレンに影が調べた報告書を渡す。


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