第12話 領地に帰る前の準備12

 洞窟から少し離れた所で、ゴブリンや他の魔物の処理をする。

 掘った穴に魔物を入れ、火魔法ファイヤーで焼いていくと煙りが上がるので、風魔法エアーで嫌な匂いを払うのだが………。

 ここは兄様達にも、魔法を使って貰う事にしましょう。


「ヴァンスお兄様?ファイヤー使えますか?」

「ん!使えるぞ!魔物を焼くのだな?パトリシア少し離れろファイヤー」


 すると、魔物から煙りが上がる。


(アレクお兄様は………風魔法は?)


 うん!大丈夫ですが……。


「アレクお兄様、に風を……いえ私が風を起こします(何か頼んだら後が怖いです)エアー


 これで煙は私達に影響は無いですね。


「シア?今私を鑑定したか?」

「い、嫌ですわ、アレク兄様そんな事は、しておりませんよホホホ」

「全く、笑って誤魔化すな?まぁ良いが風属性私だってあるのに」

ブツブツと文句をいう。


 申し訳ありません。アレクお兄様、わざとではありませんよ?本当に・・・・(笑)


「フフフ」

「何だ?シア何か、可笑しかったか?」

「いえ違いますわ。何だか伸び伸びと、こうしてお兄様達と狩りなんて、不謹慎ですが楽しくて」

「全くだ・・・だが今はもう少し緊張しろよ!これから少し騒ぎになるぞ、心しろ。わかったか?」

「そうでした・・・気を引き絞めますわ」


 さぁそろそろ、時間も良い頃合いですね。


「お兄様達そろそろ、煙の効果が効いてる頃ですわ。ですから・・・これを着けて下さいませ」


 出したのはマスクだ、残った煙を吸わないようにマスクを皆に渡す。


「ぱ、パトリシア?これは?」


 全員受け取ったマスクを、不思議そうに見るだけで着け方がわからない。


「それは・・マスクと言って、こうして・・・この輪を耳にに掛けて。鼻と口にを覆って着けるのですわ」


 喋りながら実演すると、マスクを受け取った全員がマスクを着けた。


「何だか息苦しいが・・・パトリシアこれで煙を吸っても大丈夫なのか?」

「完全に安全では無いですが・・・着けないよりかはマシですね」

「さあ、洞窟の中には入りますわよ?少し暗いのでライト!これで明るく成りましたね?」

「お嬢・・・・・」


 護衛が落ち込んだわね?何故かしら?



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