第13話 領地に帰る前の準備 13

 ライトで洞窟の中を、照らして中に入ると何とも言えない異臭が鼻を突いた。


「す、すごい臭いですわ?……ちょっとお待ちになって下さいませ」

「何をするつもりだ?シア!!」


 アレクお兄様がなにかを、言おうとしていますが……こっちが先ですわ。


 風魔法で臭いを、散らせて見る?

 試しに風魔法とクリーンを、一緒に掛けてみたら消臭の魔法が出来た!


 何これ……と、取り敢えず誤魔化すためには、そう!初級の魔法を使ってみたよと言って……誤魔化……せるかな?


「エアー(消臭もね?)………」


 すると洞窟の中の、嫌ない臭いが少し良くなった気がする。(汗)ま、不味いわ。


「「「「「………」」」」」


 マスク越しで表情が見えないが、皆さん呆れてますわね……。


「お、お兄様!ほ、ほら……少し中の臭いが、緩和されたと思うのですが……オホホ」(汗)

「し、シア!!何をした?今言ってみろ!」

「アレク今は……それ処ではないぞ!さぁ皆!気を引き締めて、中の捜索だ行くぞ!」

「わかった、シア!後でじっくりな?」

 こ、怖いですよ兄様達!!

「はい……」取り敢えず大人しくしてます。


 そんな事を、やらかしながら全員で進んで行くと分かれ道にぶつかった。


「さて、どうするか……」


 暫く、ヴァンスお兄様が考え込んで居たが……考えが纏まった様ですわね。


「護衛の三人は、左手へ。私達は右に行く何かあれば合図しろ!では行くぞ!」

「「「は!」」」


 二手に別れて、洞窟を歩くと広い部屋が見えてきた。


「お兄様達、あそこ!少し広い場所がありますわ」

「パトリシア警戒しろよ?サーチを切らすなよ?」

「はい、大丈夫です。気を付けて下さいませ」


 ゆっくりと気を張りながら三人で歩く。


「お兄様、この先に魔物がいますわ」

「またか?……数はわかるか?」

「5体ほど確認出来ますが……どうやらオーガですわね」

「全く!何体いるのだ!キリがない」

「ですが……お兄様?魔物でしたら、私のアイテムボックスに入れてしまえば、そう手間は掛かりませんよ?」

「そうだったな!なんだか、楽なのか手間なのか……わからなくなりそうだ」

「ハハハ、全くだな。パトリシア、これからも頼むよ?これからは、狩りだけじゃ無くなるからな」


 そうだった……これからが大変でしたわね?少し魔法創作しないと不味いかしら?魔法の整理もしないと………。


 歩いて行くと、横穴があり部屋になっていた。

 横穴の中に入って行くと、オーガが転がって居た。


「お兄様、寝てるだけなので起こさない様に注意してくださいね?しっかり、トドメを刺さないと、私のアイテムボックスに入りません!」

「分かった!任せろ」


 二人の兄が、次々に魔物もの首に剣を刺す。


「よし!ここはこれで良いぞ!パトリシア頼む」

「分かりました、収納っ!」


 パッと魔物の遺体が消えた。


「さぁ、次に行くぞ!」


 サーチを再び展開させる。


「アレクお兄様?右にいくと“子供のオーク”がいますわ」

「わかった右だな?」


 ここもやはり、横穴があり部屋になっていた。


 今居る場所を一旦出て、右に歩くと部屋があり中を覗けば、オークの子供が20体が転がっていた。


 可愛そうだが、子供もやがて人の脅威になる。 魔法を使い全て処理して、アイテムボックスに入れた。


 他の場所からまた、オーガとオーク、ゴブリンが見つかったので全て同じ様に始末した。


 その他三ヶ所の穴があったが、なにも見つからなかったので洞窟から一旦外に出た。


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