閑話 カウント10 ルーベルトside ざまぁ 1

 さて、牢屋に連れてこられたルーベルトは王族専用の牢には入れられなかった。

 入ったのは、平民と同じ牢屋であった。

 それは、間違いなのか日頃の行いの対価だろうか?


「さっさと入れ!」


 ドンと突き飛ばされて、狭い石の牢屋に入った。


 ガシャン、カチャリ。


 と冷たく響く鍵が掛かる音がした。

 すると、鉄格子を握り締めてルーベルトが喚く。


「出せ!おい私をここから出せ、早く出すのだ!おい聞いているのか?出さないと酷い目に合わせるぞ!」

「なに言ってるんだ?こいつ?罪人が偉そうにするな!ほら、それに着替えろ!!今来ている服は没収だ!」


 と囚人服が牢屋に投げ入れられる。


「なっ、こんな汚いもの等着れる訳がない!私は王子だぞ!偉いんだ!こんなもの!」


ルーベルトは囚人服を握り床に叩き付ける。


「ふん、偉そうに何が王子だ。罪人の癖にまぁ、いい飯は当分抜きだ。飢え死にしろよ王子様よ。ハハハ」


 笑いながら牢番が、奥の控え室に戻って行った。


 おい出せよ何処に行ったおい、出せ、出せよ!

ガシャガシャと、鉄格子を揺らしたが音が騒がしく鳴るだけで動かない。


 暫く鉄格子を握り締めて、暴れたが疲れて鉄格子を掴んだまま、ずるずると床に座り込んだ。


「くそ!これもパトリシアが悪いんだ、あの女が、父上や母上に俺の悪口を言って牢に入れるように、頼んだんだ!絶対にそうだ許さないぞ!」

「くそーーーーーパトリシア!」


 牢で叫ぶが誰にも届かない声を上げた。


 パトリシアからしたら、馬鹿も休み休み言って欲しいと呆れるだけだ。ルーベルトの自業自得である。


 そして夜が更けて行く。


 ここから先、ルーベルトの食事は牢番が持って来る1日一食のパン一切れと、水を出されるだけだった。



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

あとがき・・・・・・・


遂に始まりです。


ルーベルトのざまぁは、まだ続きます。

さて、ルーベルトはどうなるか?

あっ!ピンクさんも出て来ます。


ですが、ここで一旦本編に戻ります。


そしてパトリシアとクレール?ラブになるかしら???無理かなぁ??


皆様お楽しみに。

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