閑話 国王side 8 王子ざまぁ カウントダウン 8 ~(クレールside 2)~
そこへ何を思ったのか、ルーベルトが偉そうにクレールに意見をしだす。
「クレール兄上。パトリシアを妃にするのは些か、早計ではないですか?あやつは、人を馬鹿にするのが好きで意地も悪く性格が悪い」
クレールはルーベルトを、ゴミ虫を見る様な目をして睨み付ける。
両親とハインツは黙って静観している。
「ほう?馬鹿にするのが好き?意地が悪い?性格が悪いね?では聞くが、パトリシアから何かされたのか?」
パトリシア嬢ほど、気の効く令嬢は居ないがな何故分からないのか不思議だ。意地が悪いのはお前だろうに?
「私もですが、エミリアが言うには。パトリシアから嫌がらせを受けたと聞きました」
「で?お前は何をされたのだ、そしてそのエミリアという者は、学園の何処のクラスに居て何をされたのだ?」
「え?エミリアは学園には居りませんよ?」
「では、どこでパトリシアがその者に、嫌がらせをする場所があるのか?聞かせてくれよ。そもそもそのエミリアという者は、何をして居るのだ?仕事か?何処かの学園に通って居るのか?何者なのだ?」
ほら早くと急き立てる。嘘が丸分かりで呆れて言葉も出ない。
「ほら、聞かせてくれよ?パトリシア嬢は学園とこの王宮の、往復が毎日の日課で!自分の屋敷に帰るのは夜7時過ぎるぞ?そんなに遅く成ってから帰宅するのにだ!何処で、どうやって学園にも居ない者に嫌がらせを出来るのか教えてくれないか?ルーベルト」
そんなに遅くまで王宮に居るのか?あいつ!なんて図々しいんだ!
「エミリアは確か………子爵の娘だと聞きました。それ以外知りませんよ?そうだパトリシア………あいつが、誰かに頼んで嫌がらせをしたのですよ。多分そうです!あいつは絶対そういう女ですよ!兄上」
「だがそのエミリアという子爵の娘は、『パトリシア嬢に』嫌がらせを受けたと、言ったんだよな?姿を見てるんだろ?ならばパトリシアが誰かに頼むなんて可笑しくないか?」
「そっ、それは………学園を抜け出して。エミリアに嫌がらせをしてるのです」
「はぁ………ぶっ!ハハハ、言うに事欠いて、学園を抜け出すだと?アハハ……聞きましたか父上、母上。アハハ、飛んだお笑い草だ!お前でも在るまいし?だが……創造力はあると見える!良かったな?すこしは賢いと言う所があって?」
アハハ本当に笑えるな。
「本当に笑えるな?こいつも頭に花が沸いてるのか?」
「全くです。父上、パトリシアを長年見ていましたが優秀ですよ。成績は学年トップを保ち、魔法の才能がずば抜けて居るそうですよ?そんな優秀な令嬢は、他には居ませんよ?それにあの美貌です」
「そうなのよねぇ、全く可愛い娘が出来るのを、楽しみにしていたのに台無しだわ……(忌々しいったら!)」
まぁ棚ボタで、クレールの妃に成ってくれれば万々歳なのだが………。とゲスな考えをする国王である。
そうなってくれれば、金は一枚の金貨すら出さずに済むと考える………。
………………クズだな!
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