◇004/6隊における非日常の話

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◇004/6隊における非日常の話

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 その日は時期の割に暖かい日だった。空を見上げれば綺麗なまでに青く、快晴と呼ぶに相応しい天気だった。風は殆どなく、穏やかな気候。動くと暑くなるが過ごし易い日だと言えよう。


 中央管轄区中央都市の大通り。ここには通りの両側に様々な店舗が立ち並ぶ。通りはそれなりに広いが、あくまで歩行者がメインの大通り故、車両に関しては常に規制が掛けられている通りだった。

 散歩をする人、買い物をする人と、歩いている人はそれなりに居るが、決して人混みと言う程に混雑はしていなかった。

 暖かい陽射し、そして快適な風。その風景は平和そのものだった。


 通りの片側を、風景を確認しながら歩く女がいた。歳の頃として20歳くらい。プラチナブロンドが歩を進める度にふわり、と靡く。彼女が呪符店の前を通り掛かった時の事だった。


「あっ!」


 頭上から慌てた声が聞こえた。そっちを向けば上から紙片が何枚かひらひらと舞い落ちて来た。風がないからそのままひらひらと舞い降りて来る紙片。半径数メートルの範囲に散らばった紙片の1枚が、彼女が持っていたバッグに引っ掛かった。裏返しに引っ掛かった為、彼女は何の警戒心もなく右手でその紙片に触れる。


 刹那、日常は非日常となる。


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