第8話恐怖

「誠」

 僕は福田刑事が帰ってから、色々と考えた。

 福田刑事が言って居たが、日を改めて来るって言われても……。僕は何故だか桜子の事を言えなかった。

 ふと気付くと、ドアをノックする音が聞こえる。

「看護師」

 宮坂さん具合はどうですか?

 痛いとか無いですか?

「誠」

 大丈夫です。

「看護師」

 そうですか……。よかったですね。

 アハハハハ。

「誠」

 え?

「看護師」

 まだわからない?

 私よ?

「誠」

 うっ!!お前は桜子か?!

「看護師」

 はぁー桜子は私の妹よ?

 私は姉の彩音よ?

 あなた桜子に追われてるんでしょ?

 私が助けてあげるわよ?

 ただ条件がある。

「誠」

 なんだよ条件って。

「彩音」

 私とSEXする事。

 桜子とはしてないんでしょ?

 なら、私と既成事実を持てば桜子も諦めるでしょ?

 悪くないでしょ?

「誠」

 ふん。

 そんな条件が飲める訳無いだろ。

 仮にあなたと既成事実を持った所で桜子は諦めないと思いますが?

「彩音」

 随分偉そうな事を言うのね。

 いいわ。あなたがそんな態度をとるなら、私が無理矢理にでも貴方を犯すから。

 覚悟なさい。

 仮に誰かが来ても、あなたに襲われたって言えば済む事だから。そしたら、あなたは終わりよ?

「誠」

 くっ……。俺を脅すのか?

 警察に言うぞ?!

 いいのか?

「彩音」

 どうぞご勝手に。

 そう言うと彩音は、自分の胸を誠の顔に押し当てる。

「誠」

 うっ……。

 なんだろうこの感じ。

 何だか身体の力が入らない…………。

「彩音」

 ねえ誠、どうかしら私の胸は。

 気持ちいい??

 私に身を任せなさい……うふふ。

 私ねスタイルには自信があるの。

 さてと……今のうちに拘束させて頂きますね。

 睡眠薬を投与したの。うふふふ。

 誠……好きなの。

 もうね誰にも渡さないよ。

 誠……服脱がすね……。

 可愛い。そして綺麗な体。

 今すぐにでも食べちゃいたいくらい。

 誠……私のここ触って……。

 うっ……気持ちいい。もっと触っていいのよ。

 アン……アン……。

 もう私達1つになりましょう。我慢出来ない。

「誠」

 うっ……?

 身体が動かない!!

 目を開けると、裸の彩音が居た。

 ちょっ!!

 何をしてる!!

「彩音」

 あ、目が覚めたのね。

 うふふふ。誠が寝てる間に、襲っちゃいました!

 もう後戻りは出来ないんだから。

 諦めなさい!誠!

 アハハハハ。

「誠」

 うわぁー!!

 ハァーハァー

 あれ、夢か。

 何だか凄いリアルな夢だった。

 慌てて看護師が来た。

 宮坂さん!!大丈夫ですか?!

 今大声が聞こえたので。

 入ります。

「誠」

 ハァーハァー。

 どうぞ。

 僕は慌てて、水を飲んだ。

 看護師に安定剤をお願いした。

「看護師」

 わかりました。後ほどお持ちします。

(アハハハハ。やっと見つけたよ誠……。)




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