02話.[それよりこっち]

「雨ばっかりだな」


 三日も経過したのに依然として雨が降っていた。

 ちなみに傘は翌日に戻ってきていたため、盗まれたわけではなかったみたいだ。

 それよりこっちだ、ここまで連続して雨ばかりだと気分が滅入る。

 今日に限って桃菜は静かなのが影響しているのだと予想した。


「どうしたよ? 今日は静かだな」

「ちょっとお腹が痛くてね……」

「保健室に連れて行ってやろうか?」

「そこまでではないから……ありがとね」


 虚しいことに桃菜と話せないとなると時間つぶしが大変なことになってしまう。

 だからといって、無理に話しかけるわけにもいかないから詰みみたいなものだった。

 なので、俺にできることと言えば結局は歩くことでしかないと。


「雨だな」


 なんとなく廊下の途中で窓の外をぼけっと見つめていた。

 うんざりするが落ち着くのはなんでだろうか、雨音がいいのか?


「あなたはいつも暇そうね」

「実際そうなんだよ」

「奇遇ね、私も同じなのよ」

「お? 珍しいな」


 真衣とふたりで外を見るというのも悪くはないかもしれない。

 口数が多い方ではないからというのもあるのかもな。


「美弥ちゃんは元気?」

「ああ、にこにことしてくれているから助かるよ、あ」


 いいことを思いついたが……聞いてくれるだろうか?

 美弥のためだとか言っておけば聞いてくれるかあ?


「なに?」

「悪いんだけど今度家に来てくれないか? それで美弥のためにまたご飯を作ってやってほしいんだ、また食べたいってよく言っているからさ」


 さあどうなる?

 俺のためにとか言ったら間違いなく断られるだろうが、美弥のためなら可能性はあるっ。


「別にいいけれど、今日でいいの?」

「えっ? あ、いいのか?」


 あっさりしすぎていて馬鹿なことを聞いてしまった。

 相手がせっかくそういうつもりで動こうとしてくれているんだから余計なことを言うべきじゃない。

 特に相手が真衣であれば気をつけなければならないことだったというのに。


「特になにがある、というわけじゃないもの」

「じゃあ頼むわ、何気に俺もまた食べたくてさ」

「美弥ちゃんのためよ、勘違いしないでちょうだい」

「分かってるよ、美弥のためによろしく頼む」


 よし、ついでに色々と教えてもらおう。

 実際に見て、聞いて、作って、実際に食べる――そこまでいって美味しかったらやっと自信を持って美弥に食べさせられるわけだから。


「たっちゃん……」

「大丈夫か?」

「微妙かも、今日は美弥ちゃんに会いに行くね、癒やされたいから」

「おう、今日は真衣も来るからな」

「あ、そうなんだっ、じゃあ真衣ちゃんといっぱいお喋りしよーっと」


 呆れた表情を浮かべている真衣が容易に想像できてしまった。

 ぜひとも頑張ってほしいと内で応援しておいたのだった。




「美弥ちゃんはまだいないのね、それなら帰宅するまでゆっくりさせてもらうわ」

「おう、休んでくれ」

「真衣ちゃんよう、構ってよう」

「ふふ、いいわよ? 来なさい」


 今日は任せることになるわけだから部屋に行かせてもらうことにした。

 そこでベッドに寝転んで、明日は休日だーとテンションを上げて。


「たっちゃっーん」

「腹の調子は大丈夫なのか?」

「うんっ、学校から出たら治ったっ」


 それって……学校にいることがストレスだということだろうか?

 常に周りに人がいるから色々気を使ったりしなければならなくて疲れたりするのかもな。


「そうそう、美弥ちゃんが帰ってきたよ」

「そうか」

「あとさ……」


 ベッドの側にまでやって来てなんだと問う前に端に腰を下ろした。

 それから意味もなくこちらを見て、それでもなにも言わずを貫いていた。


「なんだよ?」

「こうしてよく真衣ちゃんを連れ込んでいるの?」

「は? いや、三ヶ月ぶりぐらいだぞ?」

「そうなんだっ、それならいいんだけどさ」


 美弥のためだと言い聞かせても言うことを聞いてくれるのは三回ぐらいだけだと思う。

 彼女が想像しているよりも俺らは別に仲がよかったりはしない。

 明らかに接するときの態度に差があるし、俺といるときは馬鹿としか言わないから。


「あのね、女の子を頻繁に連れ込んだりしたらだめだからね?」

「なんでだ? 桃菜に迷惑をかけているわけじゃないだろ? それともあれか? 俺が他の女子と仲良くしているのが気に入らないとかか?」

「え? そんなことはないけど」


 おふ……なんでこういうときは真顔で返すのか。

 明日が休日でよかった、そうでもなければダメージを負ったまま通うことになったから。


「常識だよ常識、異性を気軽に家に上げちゃだめなの」

「じゃあ桃菜は帰らないとな」

「真衣ちゃんが作り終えたら帰るよ」


 へえ、意外としっかりしているんだな。

 相手と仲がいいならいいじゃんとか言うかと思っていたから意外だ。

 それで本当に真衣が作り終えたら真衣を連れて帰ってしまった。

 せめて食べてからでもいいと思うけどなあとは思いつつも、真衣作の夜ご飯を食べて。


「やっぱり真衣が作ってくれた方がいいよな」

「そんなことないよ? お兄ちゃんが作ってくれたご飯も美味しいから」

「美弥、いつまでもそうやって可愛げのある人間でいてくれ」


 いつも通り先に風呂に入らせて、こちらは洗い物をしてからリビングでのんびりして。

 誰かが作ってくれるのって幸せなんだなってもう何度目かは分からない思考をして。


「あ、そうだ……ちゃんと礼を言っておかないとな」


 一応、出ていく前に言ったがまあ親しき中にも礼儀ありというやつで送信しておいた。

 美弥が出たら風呂に入って、出たら部屋に戻って今度こそベッドに寝転んで休憩。


「ベッドと結婚してえ……」


 やっぱり違う、入浴よりも食事よりもこうして寝られることが一番だ。

 これこそ誰にも邪魔されることもなく、誰にも文句を言われることもない幸せな行為。

 だから通知音が鳴っても全てスルーさせてもらった。

 いまはただただ真剣にこの行為と向き合っておきたかったから。


「んあっ……寝落ちしてたな」


 電気を消すこともせずにアホらしい。

 喉が乾いたから1階に移動して冷たい水を体内に補充する。


「ん? はは、見かけによらず優しいやつだな」


 今日のレシピか、参考にさせてもらおう。

 少し味付けが濃いめだったからもう少し薄くしてもいいかもしれない。

 そうすれば美弥に沢山食べさせても問題はないだろう。


「ありがとな、と、寝るか――っと、もしもし?」

「やけに遅かったわね」

「ベッドに転んだらすぐに寝てしまってな。つか、こんな時間まで起きているんじゃねえよ、女子なら肌のあれとかを気にしろ」


 愛想がよくなくても見た目に惹かれている人間が結構いることは分かっている。

 だからまあ肌の調子が悪くなったりしたら気になるだろうから言わせてもらった。

 

「あなたって意外と優しいところがあるわよね」

「これは優しさじゃないぞ」


 絶対に叶わない人間に恋をしてしまった哀れな人間達にせめてものってやつだ。

 見た目だけでよく決められるよな、中身を知っても同じ気持ちでいられるのかねえ?


「もう寝るの?」

「おう、喉が乾いて水を飲みに来たんだ」

「ちゃんと使いなさいよ?」

「おう、ありがとな、それじゃあ――」

「待ちなさい」


 こういうところも桃菜を見習ってほしい。

 ぱっぱっぱと会話が終わるからいいのに、彼女が相手だとそうはいかない。

 つか、いまのは確実にそれじゃあで終わるところだっただろうがと不満が出てくる。


「明日、お出かけしましょう、欲しいグッズがあるの」

「まあいいけど。じゃあ家に来てくれ」

「ええ、おやすみなさい」

「おう、おやすみ」


 切って寝ようとしたときのこと。


「待て、グッズってなんだよ?」


 アニメなどが好きな人間じゃないから……好きじゃないよな? うん、好きじゃない。

 あいつはそういうのに興味を示さない。

 勉強や読書、調理やお菓子作りなんかには興味を示すがな。

 

「まあいいか、寝よう」


 明日になればどうせ分かる。

 だから無意味なことをせずに明日をただ待てばいいのだ。




「なんだこれ」

「これをしなきゃ貰えないのよ、限定グッズが」


 だからって混雑している店の中で肩と肩がくっつぐらい近づいて一緒にグラスの中の飲み物を飲まなければならないのか?

 つか、普通これなら対面に座るべきだろ、どうして真横に来てしまったんだよと文句を言いたくなってしまった。

 たーだ、彼女のことをちらちら見ては羨ましそうに見ている野郎が多くてなんか優越感を得られていた。

 これだけで休日に出てきた甲斐があったというもの。

 問題なのは全くいちゃいちゃはできていないということだろう。

 いや、俺的にはそれでいいが、仲良くしているところを見せないと店員はくれないような気がするのだが……。


「はい、あーん」

「は」

「食べなさい、いまはあんまり甘い物を食べたくないのよ」


 だったら普通にフォークだけ渡してくれればいい気がするが我慢っ。

 やっぱり男なら細かいことは気にせずドンと構えておかなければならないのだ。

 もうこれからいちいち驚いたりすることはやめようと決めて、ケーキをひとりで食べていた。


「これぐらいしていれば大丈夫よね?」

「つか、なんでキャラ物のために?」

「美弥ちゃんが欲しがっていたのよ」

「だからって真衣が無理する必要はないだろ」

「凄くキラキラとした目で『欲しいな~』と言っていたのよ? 応えてあげたくなるじゃない」


 真衣のところでもよかったかもしれないな。

 真衣も桃菜も美弥にとっては大好きな対象だからさ。

 俺だけしかいない家に帰るよりもよっぽどその方がいいだろうし。


「辰也、写真だって、これを飲んでいるところを撮影してもらったら貰えるらしいわ」

「じゃあ呼ぼうぜ、そうしないと終わっちまう」

「そうね」


 別に緊張したりなんかはしなかった。

 相手がとにかく無表情というのはあるが、それ抜きにしてもこんなことで初な反応を見せたりはしない。

 非モテではあるがそこまで童貞臭いムーブをする人間じゃないのだ。


「これで喜んでくれればいいのだけれど」

「喜んでくれるだろ、真衣が自分のために動いてくれたってだけでな」

「それはあなたでもそうなの?」

「そりゃまあ、嫌な気持ちにはならないだろ、寧ろ真衣が!? となって泣くかもな」

「ふふ、嘘つき」


 いやでも実際にあの真衣が!? と困惑することは多かった。

 これだって別に俺じゃなくても困らないのに俺を選んでな。

 もし彼女のことを好きな人間であったとしたら間違いなく勘違いしていたところだ。


「ふぅ、やっぱり人が多いと疲れるわね」

「そうだな」


 でも、賑やかなのは嫌いじゃない。

 甲高い声を出したりしないのであれば盛り上がってくれるのが一番だった。

 ただ、それだけはどうしてもやめてほしい、あれはめちゃくちゃ頭に響くから。


「でも、満足しているわ、努力をして得られた物だもの」

「そりゃ努力しないと俺とあんなことはできないわな」

「それはそうよ」


 そうなのか……違うと言ってほしかったが、無理か。

 期待することが間違っているから期待した自分が悪いと片付けた。


「帰りましょうか」

「おう」


 そして当たり前のように寄り道をしたりはしないんだなと。

 彼女らしすぎて逆に笑えてくるぐらいのいつも通りさだった。


「はい」

「は? 自分で渡してやれよ」

「あの子はあなたから貰えた方が喜ぶわ、それじゃあ」

「あ、おい……」


 自分だけが頑張ったみたいに卑怯なことをできるわけがないだろ。

 これでも美弥の前でだけは言葉遣いとかに気をつけたりしているんだぞ。

 だから、


「美弥、真衣がこれを渡してくれって言ってきてさ」


 こういうときは全部真衣のおかげということにしておくんだ。

 相手が変わっても名前の部分が変わるだけ、それでいいんだそれで。


「うん? えっ!? これはカップルで来店しないともらえないやつ!?」

「ああ、そういうことらしいな」


 そもそもどこで知ったんだろうか?

 そもそも、子どもが欲しがるような物をどうしてカップル限定にしたのか。

 寧ろ小学生の美弥が見ていることの方がおかしいのだろうか?

 そういうのに疎い兄には全く分からなかった。


「い、いいのかなっ? というか、真衣ちゃんは誰と行ったんだろうっ? あ」

「俺は違うぞ」

「じゃあ誰だろうね? 真衣ちゃんはお兄ちゃんのことを気に入っていると思ったんだけど」


 まあ、嫌われているわけではないことは今日ので分かった。

 もし嫌いならあんなことを頼んだりはしないだろうから。

 嫌いなのに逆にあんなことを頼んできたのだとしたらすごいと褒めるしかないが。


「いますぐお礼を言いたいっ」

「ちょっと待ってろ……ほら、電話」

「ありがとう! あっ、真衣ちゃんっ?」


 電話をしている妹を見つつ、いまどきの小学生はスマホを持っている人間も多いということを考えて持たせた方がいいだろうかと悩んだ。

 ただ便利な反面、デメリットも確かにあって、それで苛めに~なんてこともあるらしいからやっぱり不安になる。

 俺は中学三年生の卒業式を終えた次の日に契約してもらったから、それでも遅くはないのかもしれない。

 だが、遅くなるときがあるからそういうときには連絡できる道具を持っていてほしいという兄心というか親心があって難しかった。


「お兄ちゃんに代わってだって」

「あいよ」


 興奮した状態のまま美弥はリビングから出ていった。


「どうして私のことをばらしたのよ」

「これは真衣が頑張ったことだ、他人の手柄をさも自分がしたみたいに言う人間じゃない、そこまでは屑じゃないぞ」

「あなただって同じようにしてくれたわけじゃない」

「いいんだよ、真衣が頑張ってくれたってことが美弥にとって嬉しいんだろうからさ」


 申し訳ないと思うことばかり、なんにもしてやれねえしな。

 美弥があのアニメを好きなのはリビングのテレビで見るから知っていたが、知っていたからといってなにかを買ってやるとかそういうことができたわけじゃないし。

 やっぱりまだまだ親と同じように、とはできないようだ。

 作ってやってる、世話をしてやってる、全てそういう考えになってしまっている。

 そして努力することを放棄しているわけだからまあ、本当なら100パーセント美弥のことを考えて動いてくれる真衣や桃菜に預けたいところなんだけどな。


「美弥が喜んでくれればそれでいい。物を買ったりあげたりしてくれと頼むわけじゃない、それでも美弥と一緒にいてあげてくれ」

「それはいいけれど……」

「じゃあな、本当にありがとう」


 妹を喜ばせるために動いてくれる人間が近くにいてくれて幸せだ。

 頼ったときに妹のためならと動いてくれる人間がいて最高だ。

 中々できることじゃないよな、見返りなしでは特に。

 そんな存在を苦手だとか言うのは失礼だよな、これからは気をつけよう。


「うぇ、胃が……」


 ひとりでケーキを食べるのもやめて、似たようなことがあっても半分ずつにしようと決めたのだった。




「デート、しましたよね?」


 翌日、唐突にやって来た桃菜がこれまた唐突なことをぶつけてきた。

 あれはデートには該当しないだろう、あくまで美弥を喜ばせるためだったんだから。

 デートに該当するのなら世の中の男女はカップルばかりということになってしまう。


「真衣から聞いたのか? あれは美弥のためだからデートじゃないぞ」

「でも、グラスの中の飲み物を一緒にストローで飲んだりしたんですよね?」

「まあしたけどさ」

「たっちゃんアウト!」


 桃菜にぺらぺら喋ったのだとしたらこれもまたらしくないとしか言えない。

 あくまで美弥のためだって言ったんだよな?

 もし言ってなかったらアホとしか言えないぞ。


「というわけで、私ともそこに行こっ」

「別にいいけど」


 で、昨日と同じことをまたして。


「それに興味があったのか?」

「うん、このアニメは私も見ているから」

「そうか、じゃあよかったな」


 少しでも力になれたのなら幸いだ。

 違う男友達ではなく俺を誘うところが彼女らしい。

 多分、真衣のときと同じようなあれだろう。

 俺だったら多少迷惑をかけてもいい的なあれって感じで。


「でも、美弥ちゃんにあげた方がいいかな?」

「同じだからな、ひとつの方がありがたみも増すだろ」

「そっか、なら大事に飾っておこー」


 まあ別にどうしてくれても俺は興味がないから構わないが。

 もっとも、好きな人間の前でいちいちそんなこと言ったりはしない。


「たっちゃん」

「なんだ?」

「今日はありがとね」

「別に礼なんか言わなくていい、桃菜には普段から世話になっているからな」


 彼女が明るくいてくれているからこそ楽しくいられているわけだし。

 彼女が考えている以上に彼女が明るいということは重要なのだ。


「うん、それじゃあここで」

「おう、また明日な」


 もうこれでデートしたとか訳の分からないことを言ってくることはなくなるだろう、そう考えるとかなり気が楽になった。

 

「ただいま」


 その度にただ黙って言うことを聞くというのも大変だから。

 あんまり美弥に真似をしてほしくない。

 なんでもかんでも断ればいいというわけじゃないが、何でもかんでも受け入れればいいというわけでもないからだ。


「お兄ちゃんっ、ぎゅー」


 ああ……こういうところは桃菜に似てしまっているかも。

 まあ抱きしめてきていたのは中学までで、高校に入ってからは一切そういうこともないんだけどな。


「今日はももちゃんとデートをしてきたの?」

「おいおい……どこでそんな言葉を知ったんだよ」

「デートぐらい知ってるよ、仲のいい男女がいっしょにお出かけすることだよね? 私もお兄ちゃんといっしょにお出かけしたい!」

「なら今度一緒に買い物に行くか」

「行く!」


 大事なのはこういうときに狼狽えないこと。

 そして自然に話題を変えてしまうことだ。

 あまり大切な妹に対して言いたくはないが、単純でよかった。

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