二月十一日(木)
こんなことを書いたら驚くだろうが、実は、笑顔の素敵な彼女と付き合うことになった。皆が関心を寄せるのは、どちらからかということだと思う。もちろん、こちらから言葉にすることはない。つまりは彼女からである。誰よりも本人が驚いているところだ。
いつからか気恥ずかしさを上回る恋心とやらが生まれていたらしい。こんな短期間で、と思うかもしれないが、経験がないから何とも言えない。相変わらず、そのことを引け目にも感じていた。こんな気持ちを抱いて良いものかと。
それでも、好意を寄せている相手が同じように好意を寄せてくれているという事実は、素直に嬉しいことだった。さすがに口元が緩む。
しかし悪い癖だ。こう幸せが訪れた後には、何か不幸せが待っているのではないかという気になってしまう。幸福というのは、そうやってならされているものだというように。
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