二月三日(水)
君にはわかりやすい癖があった。おもしろおかしくて笑うとき、君は、話し相手に少しだけ触れる。男女関係なく、誰にでも、人を選ばず。ボディタッチとかいうやつだ。
それが癖だと知っていながら、いざされてみると胸が苦しくなった。驚きなのか、恥ずかしさなのか、嬉しさなのか。
でも、少しも嫌な気持ちにはならなかった。彼女のそれは、いやらしさを含むようなものではなかった。女からすればどうなのだろう。あざといと言われて、毛嫌いされるのだろうか。そう考えてみれば、やっぱり男って単純な生き物なのだ。
もちろん、あざといとは思っていた。あざといとは思うけれど、彼女自身にその気がない様子、そんなものが伝わる感じはしていた。ああ、君にとっては自然なことなのだろうな。
そう思うと、また胸が苦しくなった。
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