今村亮介 (1)

『ごめん、ちょっと遅れるかも知れない』

「いいよ。こっちから無理な頼みしたんだから……」

 同級生の望月からの電話だった。

 月1回、別居中の親父おやじと会う日だったが……当然ながら長時間一緒に居て楽しい相手じゃない。

 そこで同級生の望月に約束が有るフリをしてもらう事になった。

『あ、そうだ……高木と高木の妹さんも一緒なんだが……問題ないか?』

 ……。

 へっ?

「な……何で? 何で高木?」

『いや、高木の妹さんから頼まれてる事が有って……』

「まぁ、いいや、昼の一時ごろに俺の携帯電話ケータイに連絡入れてくれ」

『わかった』

「こっちから変な頼みしたんで、飯なんかは、俺のおごりでいいよ」

『いいよ、気にすんな』

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