第7話 いたい

「いたい、いたいいたいいたいいたいっ…………!」

 薄暗闇の中、ベッドの上で蹲っていた。

 どれだけ痛む右手を抑えて、大粒の涙を流しながら叫んでも、ひとりぼっちの部屋では、誰にも届かず虚しく消えていく。

 言葉にしたら、その痛みを自覚するというのに、そうせざるをえない壮絶な痛み。

「どうして、どうしてぼくだけこんなめにあうの…………っぼくがわるいこだからこんなかみだから…………?いたいっいたいよたすけてたすけて…………───」

 頭が痛くなってきた。泣きすぎか、叫びすぎか、それとも──体が熱く感じるから、熱が出始めたのか。

 またこの苦しみが始まる。どうしようも出来なくて耐えるしかない。


 ひとりで。

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