022 進出
試合は…まあ、勝った。ノーダメージ。完封。ベスト8進出決定。
「いやー、ダイキ先生!さすがでございますです。お肩でもお
「ありがと。ふへー…疲れた。」
俺のカウンター戦法は周知の事実であるため、今回の大会では「
この大会、俺にはあまり影響ないのだが、一つ
「大樹…本当にすごいんだな…。それにしても、春霞一閃のラッシュのとき、すごかったな。よくかわせるもんだ…。」
「かなりやばかったんですけどね…。」
―――結構
おそらく俺と当たったらこうする、と決めていたんだと思う。迷いがない感じがした。焦りも重なって、開始20秒ほど回避で手いっぱい。しかもサインの女性、ゆみさんが応援してくれていたのだ。負けるわけにはいかないとプライドが燃え上がり、余計にからまわり。波状攻撃が一段落したところで、なんとか落ち着きを取り戻し、カウンターで押し切った。
「そういえば
俊にめっちゃいじられる。自分でも
「あーもう!電話待ってるの!かかってこんかなーって!」
しばらくはネタにされそうだ。下手をすると、亜美からもいじられるかもしれない。まあ、良いけど。
■
その夜、スマホの着信音が俺の寝室に鳴り響いた。知らない番号。普段ならば無視するところだが、今日ばかりはそうもいかない。
おそるおそる通話ボタンを押す。
「も、もしもし…。」
その後何があったか、よく覚えていない。ただ、幸せな時間が流れ始めたことだけはわかる。ニヤニヤが止まらないし、電話帳に
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