第1500話 現場事故
工事現場の中で、大きなクレーンが轟音を立てながら重い荷物を持ち上げていた。そこには、緊急時に備えて鋼鉄製の防災ドアが積まれていた。
その時、突然、地面が揺れ始め、工事現場全体が大きく揺れ動く中、クレーンの支柱が折れて荷物が地面に落下してしまった。防災ドアも、その威力の前にはがたんと押しつぶされて、中にいた作業員は全員犠牲になってしまった。現場の責任者はこの事故を深く反省し、再発防止策を引き続き検討することにした。奴らは、まだ理解できていないだろう。いや、一生無理だ。これが巧妙に仕組まれた殺人事件であったことに。
動機は至って単純だった。職場の人間関係の悪化だ。ムカつくから殺した。でもどうせなら不幸な事故を装って殺そう。そうすれば押しつぶされて犠牲になったアイツらも、ムカつく現場責任者も責任を取らされる。ざまあみろ。
ああ?俺?
俺はその日、有休を取って休みにしたさ。自分の手は汚さないのさ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます