第1494話 マリアペガサス

競馬界にデビューしたのは、とても美しい毛並みを持つ白馬だった。馬の名をマリアペガサスという。聖母マリアのような美しさを持つペガサスという意味が込められている。その走りは軽やかで優雅であり、デビュー戦は堂々の一位。華々しいデビューを飾った。それから連戦連勝を重ね、無敗の馬として世界一の競馬レースである、アメリカのブリーダーズカップクラシックにエントリーされた。

だがその前日、出場を妬む何者かにマリアペガサスは足を負傷させられた。これではレースに出られない。嘆いた馬主は、レース出場を断念しようとした。するとマリアペガサスから羽が生えていたのだ。そしてマリアペガサスは、飛んで見せた。

「これは……!!」

レースが始まった。出走と同時に全世界の度肝を抜いた。マリアペガサスが羽で飛び、足を使わずにコースを走り抜いてみせた。観客達は、そのあまりの美しいマリアペガサスの姿に何も言葉が出てこなかった。

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