第1491話 自由へ招待

人間とロボットが共存する未来。各家庭に一台、ロボットがあるのが当たり前になった。少年は物心がついた時からロボットと共に生きてきた。ロボットも家族の一員である。

「ねえRX。僕達は何のために生まれてきたんだろうね」

「私はロボットです。私は人間の為に生まれてきました。私は人間の仰せのままに」

「そうだよな。お前はそうだよ。でもさ、僕は何の為に生まれて来たんだと思う?」

「薫様。あなたは自由なのですよ」

「自由……か。自由って言われても、何をすればいいのか分からないよ。教えてよ、RX。自由って何?」

「……ならば自由へ招待しましょう」

RXはそう言って、僕を外に連れ出した。どこまで行くのかと思ったら、世界中を旅することになった。ロボットと二人で旅をする。家電製品と一緒に旅するなんて、なんだかとても滑稽だ。でも全てのしがらみから解放された気がする。世界は広い。僕はこの目で色んな物を見る。自由だ。

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