第1467話 春と富士山

「春だねえ。穏やかな気候で過ごしやすくていいよ。でも花粉がちょっと辛いかな」

「富士山に登山に行かない?」

「唐突だね」

「こんなに良い天気なんだから行こうよ」

そんな会話があり、友達と富士山に登ることになった。道中、かなりの距離があった。流石は日本一の山だ。私がバテていると友達が何度も励ましてくれた。だから頑張って登ることができた。きっとてっぺんまで行けば、最高の景色が見られるに違いない。頑張ろう。そう思いながらひたすら山道を黙々と登っていく。

「てっぺんについたらとっておきを披露するよ」

「はぁはぁ……。な、何?とっておきって」

「それはついてからのお楽しみだ」

私は友達のとっておきを楽しみにしながら、更に黙々と山を登り続けた。八合目。もうすぐだ。そして九合目ときて、ようやく頂上にたどり着いた。

「やった!!ついた!!とっておきって何?」

「結婚してくれ」

唐突にプロポーズされた。

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