第1468話 大飯食らいのユメクイ
腹が減った。いつも食べ足りない。ああ、どうして腹は減るのか。食べても食べても食べ足りない。
いつも食べる事ばかり考えている大飯食らいのユメクイは、今日も人間の見る夢を探していました。しかし心優しいこのユメクイは、人間の悪夢しか食べないのです。
なぜならせっかく良い夢を見ているのなら、それを食べるのは可哀想だ。だから食べるのは、悪夢だけだと決めているからです。それは、大飯食らいのユメクイのお母さんとの約束だったからです。
それにしても腹が減った。こんな事を考えるのは良くないが、今日は悪夢を見る人が増えないだろうか。大飯食らいのユメクイは、そんな想像をしながらヨダレを垂らしていました。しかし今日の夜もいつもと変わらず、悪夢を見る人は少なかったのです。でも良い夢を食べるのは、いけないこと。次の日もその次の日も悪夢を見る人は少なく、ついに大飯食らいのユメクイは死んでしまいましたとさ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます