第1466話 借りフラワー
「ねえ。借りフラワー知ってる?」
「カリフラワー?そりゃあれだろ。野菜だろ」
そんな普通に誰でも知っていることを聞いてきた妹は、一体何を思ってそんなことを聞いてきたのだろうか。
「違うよ。借りフラワーだよ」
「だからなんだよ。借りフラワーって」
「んとね。色んな植物から葉っぱとか実とかを借りてきて育つ植物なんだよー」
「そんなの聞いたことないよ」
そんな珍妙な植物があるというのか。だがしかし、妹はこの間、花屋で見たと言う。
「どこの花屋だよ」
「商店街の花屋だよ」
気になった俺は、商店街の花屋をつい覗いてしまった。
「いらっしゃいませ」
「あの、借りフラワーってありますか?」
「はい」
その植物は、花は桜とも言えるが、バラのようなトゲトゲがあり、タンポポのようにフワフワとした綿毛が付いている。
「面白いでしょう?周りの植物に影響されるんですよ」
そして実ができるとキュウリが成るらしい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます