第1423話 家族旅

お父さんとお母さん、お兄さんとお姉さん、赤ちゃんの五人で旅をすることになった。旅をする上で大切なのは、旅先での楽しい時間と思い出だ。あえて旅の計画を立てる事はしない。つまり無計画な旅ほど面白いものはないってことだ。

いざ目的地に着くと、それは足袋という名の地名だった。皆、まだ見ぬ土地に足を踏み入れた事に興奮していた。慣れない道をしばらく歩き進んでいくと、道が二つに分かれていた。どちらに進むべきか迷ったが、右の道を選んで進んだ。しかし皆で一緒に行くには、狭すぎる道だった。お父さんだけが様子を見に行くと、その先は行き止まりだったという。引き返して先ほどの分かれ道を左に進もうとするが、左は四人なら通る事ができるから、お父さんだけ待っていてもらって様子を見に行った。どうやら左の奥も行き止まりになっていたみたいだ。足袋は、家族皆で同じ道に進めないから家族旅に向いてないや。僕達、指家族は靴下が好きだ。

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