第1337話 品性
「ごきげんよう」
そんなお嬢様のような挨拶をしてきたのは、幼馴染の愛だった。
「愛、どうした?まるでお嬢様みたいに」
「私、お嬢様になろうと思うの」
「ぷっ。お前には無理だ。やめておけ。お前からは、品性の欠片なんて微塵も感じない」
「まこちゃん。私ね、思うの。品性ってのは、気を付けていたら身についてくるものだと思うの。才能とか生まれつきのものじゃないと思う」
「まあ一理あるな。それでどうやったら品性を身に着けられる?」
「教養を身に着けるのは本を読んだらいいでしょ?それから後は、大人の余裕かな。そういうのがあればいいんじゃない?」
「まあお前にしては、的を得ているんじゃないか。せいぜい頑張れよ」
それから愛は、お嬢様な振る舞いを続ける事一週間。
「見てみて、まこちゃん。髪巻いたの。お嬢様でしょ?」
「確かに可愛いが、それがしたかっただけか?」
「うん。そう」
なんだ。結局そういう事か。
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